選択肢 / ふじこた ページ43
何分たっただろう、そろそろ戻らな怪しまれるって思って泣き止もうとしても、なかなか涙は止まらんかった。
手の写真ももう誰が写っとるかなんて判別できひんほど染みができてるくらい。
せっかく濱ちゃんから貰った流星との想い出の写真やのに、…って思うけど、今の俺にはもう必要ないか、なんて思えばまた溢れる涙。
俺ってこんなに、泣き虫やったっけ？
いや、それ程に流星が好きやったんや。
やっと実った恋やったのにこんなにあっさりと終わってしまうなんて。
｢ずっと一緒におるって言うたやんか……っ｣
周りの音が聞こえなくなるくらい、何も考えられへんかった。だから、気づかなかった。近くに大好きな人がおるってことを。
いきなり後ろから抱きしめられる感覚に驚き、流れ続けてた涙も一瞬にして止まる。
｢のぞむ｣
そして次の瞬間、久しぶりに呼ばれた大好きな人の声で思わず硬直する。何が起こってるのか理解できひん。
こんな泣き腫らした目で振り返りたくても振り返れへんし、とりあえず俯いてれば｢俺を想って泣いとったん？｣なんて無愛想に言うてきて、ムカってきてすかさず後ろを振り向く。
｢ん…っ、っ……！｣
まるで待ってましたかのように瞬間的に顎を持ち上げられ唇が合わされる。
びっくりして手に持ってた写真が床に落ちる。にも関わらず流星は何度も何度も少しずつ角度をかえながらキスをさせる。
やっと離されれば、お互いに銀の糸が引いた。そして俺はすかさず流星の頬を平手打ちしてた。
｢…ってぇ、……なにすんねん｣
｢…なんでこんなことするん？！俺のこと嫌いになったんやろ？！もう好きやないんやろ！！？！？！｣
｢…っ、…望はもう俺のこと好きやない？｣
｢……、っ｣
‘好きやない’そう言ってしまえば、ほんまにもう戻れない気がして、何も言えなかった。
無言の俺に隙があったからなのか、次に流星を見た時には彼の手にはさっきまで持ってたはずのあの写真があった。
｢……流星と小瀧……？｣
生憎ちょうど裏返しで地面に落ちてたらしく、そう呟いた流星はいかにもどういうこと？って表情。
もし例え流星が俺のことをもう好きじゃないとしても、あの日の誤解は解きたい。
｢、あのさ…！｣
だから、すべて言おう。
俺はまだ流星が好きです___ってことも。
_____
つづきます
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唇love - 何度も涙が出た (2019年5月5日 21時) (
レス) id: e694e2c4b8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - RyuuKaRenさん» ありがとうございます！二股彼氏最初の方に書いたのであまり上手くかけてないのですが気に入っていただき嬉しいです。畏まりました！書いてみますね！ (2017年1月29日 3時) (レス) id: 968f2f646a (このIDを非表示/違反報告)
RyuuKaRen(プロフ) - コメント失礼します！二股彼氏すっごい好きです！ 続編とか書けますか？続きが気になります！ (2017年1月28日 4時) (レス) id: 7dd630488a (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - ぴよさん» コメントありがとうございます！ふじこた好き多くて嬉しいです( ^o^ )！これからも切なめ多めに頑張ります！ (2016年4月25日 23時) (レス) id: 968f2f646a (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 始めまして！私はふじこた大好きなのでゆなさんのお話楽しく読ませていただいてます！切ないのも好きなので続き気になります！！ (2016年4月25日 22時) (レス) id: 8647ff5e24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yn☆*: | 作成日時：2016年4月19日 23時
