【いーあるふぁんくらぶ】補習風景【雛月 灯】 ページ6
「何でこんなもんやらなアカンのや」
「せんせーもう帰っていいっすか?」
「うるさいつべこべ言わずにとっととやれ」
神戸中央区某中国語講座にて、宿題をやって来なかった電、仁、小暮、蛮の以上4人の補習状況をオレこと霙は眺めていた。
眺めていた、というのも監督はもう一人の講師、泰がほとんどを担っているためオレは漫画片手に傍観しているのである。
いつも通りの面子の愚痴を受け流しながらぐだぐだと進んでいく補習。
この分だとまだまだかかるんだろうななんて考えていた。
それからかれこれ数十分。
「食らえ!仮面カッター!」
「なんのぉラーメンアターック!」
何がどうしてこうなった。
友人から電話が来たため少し席を外しているうちに何があったというのだ。
仁と蛮が謎の乱闘を起こしており電は叫び小暮は歌を歌う、因みに聞いている限り替え歌。
まさにカオス。
見た感じ泰がみたらどんな顔をするのだろう。
「どう言うことだ?」
あっ、帰ってきた。
振り返らなくともわかるこの殺気。絶対に鬼の形相だ。
案の定、4人は泰にこってり絞られていた。
そして宿題の量も増やされていた。
そしてさらに数十分。
「終わったー!」
「ごくろうさん、ほれ」
長い長い補習が終わり、泰が4人に差し出したのはというと、
「ココアや!」
「あったけー!」
冷えてきたこの時期に嬉しいココア。
「頑張ってたからな、少しだらけてたが」
そう言ってオレにもココアをくれる泰。
これが、厳しい彼が慕われる所以なのかもしれない。
ココアの暖かさは全身に染みていった。
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