第6話 ページ7
とりあえず、俺達は解散をして帰ることになった。
「う〜ん、何があったんだろう。」
「ありがとうございました。」
この声は、柏木さん?
俺は声の方向を見てみると、エプロン姿の柏木さんがいた。
花屋さんで働いているのか。
俺はしばし、木の後ろで観察することにした。
これ、傍から見ると完璧ストーカーだよな。
花好きはこっから来てんのかもな。
その時、柏木さんと目があったような気がした。
やばい、ばれた?てか、見つかったか?
しかし、柏木さんはすぐに視線を戻し、お店に戻って行った。
「よ、よかった〜。」
マジでびびった。これ見つかったらやばいって。
「何やってんの?」
「うわぁ!?か、柏木さん!?」
後ろから柏木さんに声を掛けられた。
嘘でしょ?ばれた。
「何?花屋に用でもあんの?」
「あ、いや、うん。」
とっさに嘘をついてしまった。
今日はとくに記念日というわけではない。
「あ、あの小さいブーケ?がほしくて。
でも、男一人じゃ入りずらくってさ。」
「ふ〜ん。」
柏木さんはそう言って、お店に戻ってしまった。
何がしたかったんだろう?
しばらくすると、柏木さんがまた出てきた。
「桃里、だっけ。こっちきて。」
「あ、うん。」
俺は、小走りでお店に向かった。
花のいい香りがする。
「これどう?」
「え?」
渡されたのは、ピンク色でまとめられた小さなブーケだった。
「この花、ちゃんと手入れしないとすぐ枯れるから。
あと、花瓶に入れるときはちゃんと薬も入れて。」
と、小さな袋も渡された。
「詳しいね。」
「別に、普通。それ、いいよ持って帰って。」
「あ、じゃあお金。」
「1000、と言いたいところだけど、学生だからおまけ。
850。」
「え、いいの?」
「早く出せ。」
睨まれながら言われたので、俺は慌てて財布を出しお金を払った。
「ありがとうございます。早く帰れ。」
「ありがと、頑張ってね。」
「・・・」
こういうところは柏木さんだなって思う。
337人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑞樹チロル(プロフ) - らくがきさん» はい、そうで(( (2019年8月28日 9時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹チロル(プロフ) - 缶詰めさん» はい、最近ツッコミ系とかにハマっておりますww (2019年8月28日 9時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
らくがき(プロフ) - カイt((はい。 (2019年8月27日 12時) (レス) id: 16b2ae41c1 (このIDを非表示/違反報告)
缶詰め - 面白かったです!カイトさん好きなんですか?続編も今から読みます! (2019年8月27日 11時) (レス) id: d815cb3f60 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹チロル(プロフ) - てってーてれってーさん» ありがとうございます!何かその方が夢主ちゃんっぽいのでww頑張ります! (2019年7月30日 9時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:瑞樹チロル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oomizufami1/)
作成日時:2019年7月27日 19時