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第18話 ページ19

「・・・ありがと。」

  怒っていないのだろうか?

  声のトーンはそんなに低くないので、少し安心した。

 「時間大丈夫なの?」

  そういわれ、時計を見てみると7時だった。

 「そろそろ、帰ろうかな?ごめんな、勝手にお邪魔して。」

 「別に、颯真の相手してもらってよかった。」

  俺達は、カバンを持って玄関に行った。

ゆ「お邪魔しました。」

 「うん、」

  そういう、廉の顔は少し暗い様に見えた。

  玄関をぞろぞろ出ていくと、廉に声を掛けられた。

 「あ、のさ。同情で近づくならやめてほしい。」

  俯きながら言った。

  同情が嫌だから友達を作らないのか?

そ「姉ちゃん、由宇の兄ちゃんは・・・」

 「知ってるよ、でも・・・」

 「別に、俺らは同情で近づいてるわけじゃない。

  信じられないかもしれないけど、俺達は廉とただ仲良くなりたい。

  一緒に遊んだり、ご飯食べたり、一緒に話したい。

  ただ、それだけ。廉にもっと楽しんでもらいたいだけなんだ。」

  言い切ると、廉は俺の方を見て、もう1回俯いてしまった。

 「あ、りがと。颯真、ご飯の準備してくれる?すぐ行くから。」

そ「分かった。」

  颯真君はリビングに走って行った。

 「颯真には、悲しい思いとか辛い思いとかさせたくない。

  私は学校が終わったらそのままバイトに行っちゃうから、

  家に帰ってもお帰りがないの。」

 「・・・」

  確かに、毎日遅くまでバイトだとそうなるか。

  それに加えて、親がいないから尚更そうなる。

 「だから、」

  廉の言葉が詰まった。声も少し、震えている。

 「いいよ、何でも出来そうなことがあればやる。」

 「だ、から・・・これ合鍵。放課後、寄ってほしい。

  颯真は平気とか言ってるけど、寂しいと思うから。」

 「分かった、皆で寄っても平気か?」

 「うん・・・」

  廉の耳は真っ赤だった。

  可愛いなぁ。

  俺は廉の頭に手を伸ばし、撫でた。

 「っ!?」

  廉は一瞬ビクッとしたが、そのあとはじっとしたままだった。

 「ばいばい、また明日。」

 「うん、また明日。」

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作品ジャンル:恋愛
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瑞樹チロル(プロフ) - らくがきさん» はい、そうで(( (2019年8月28日 9時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹チロル(プロフ) - 缶詰めさん» はい、最近ツッコミ系とかにハマっておりますww (2019年8月28日 9時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
らくがき(プロフ) - カイt((はい。 (2019年8月27日 12時) (レス) id: 16b2ae41c1 (このIDを非表示/違反報告)
缶詰め - 面白かったです!カイトさん好きなんですか?続編も今から読みます! (2019年8月27日 11時) (レス) id: d815cb3f60 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹チロル(プロフ) - てってーてれってーさん» ありがとうございます!何かその方が夢主ちゃんっぽいのでww頑張ります! (2019年7月30日 9時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑞樹チロル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oomizufami1/)  
作成日時:2019年7月27日 19時

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