第59話 ページ20
それからは、メンバーが毎日のように家に来た。
作戦を考えたり、父さんの手掛かりを探したりした。
作戦はいいものの、父さんが一向に見つからない。
「やっぱ、父さん引っ越しちゃったのかな・・・」
さ「大丈夫だよ、絶対見つかる。」
今日はさとちゃんと一緒に探しに来ている。
近所の人に聞いてみるけど、最近は見かけていないらしい。
「家、行ってみていい?」
さ「あぁ。」
母さんたちは既に引っ越しているらしい。
父さんがまだ来ていなかったら、父さんの荷物だけがあるはずだ。
「・・・」
僕は家の鍵を取り出し、ドアを開ける。
広がるのは、昔から変わっていない物の配置と嫌な思い出。
自分の寝室に行ってみると、きれいに片づけられていた。
「・・・父さんの荷物がない。」
さ「じゃあ・・・」
もう出て行ってしまった。
単身赴任先で新しい住居を見つけてしまったのだろうか。
生憎、単身赴任先は変わってしまったらしい。
「もう、会えない・・・」
さ「八重。」
「父さん、会いたかったのに・・・」
僕は泣きじゃくった。
恩人と言っても過言ではない父さんに、何も言えていない。
なのに、
僕はさとちゃんに抱き付きながら、いっぱい泣いた。
ひとしきり泣いた後、僕たちは帰る事にした。
もう、諦めなければ。
「ごめんね、さとちゃん。せっかくここまで来てもらったのに。」
さ「俺は平気だよ。な?帰りに、八重の好きなケーキ買ってこ。」
「うん。」
?「八重?」
「え・・・」
後ろを振り向くと、母さん達とは反対な大好きな影があった。
「父、さん・・・」
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いちごみるく - ごめんなさい絶賛泣いていてよく見えてないのでいので文字間違えてるかも...凄いいお話でしたぁぁあ好きです応援させていただくと同時に推しに挿せていただきますありがとうございます!涙止まらない...アリス[作ってくれてありがとさとみと結婚できて良かったw好き!] (2020年6月11日 22時) (レス) id: b8edf647a9 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹チロル(プロフ) - かみあ@暇人さん» ご丁寧にありがとうございます。嬉しいです! (2019年10月7日 14時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
かみあ@暇人 - すみません…初コメ失礼しました (2019年10月7日 1時) (レス) id: b637badbe5 (このIDを非表示/違反報告)
かみあ@暇人 - チロルさんの作品めためた好きです!!!これからも頑張ってください! (2019年10月7日 1時) (レス) id: b637badbe5 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹チロル(プロフ) - まあくさん» ありがとうございます、そう言っていただけて嬉しいです。少しでも救えるよう、がんばります。 (2019年9月25日 7時) (レス) id: 0e9f5e74c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑞樹チロル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oomizufami1/)
作成日時:2019年9月11日 16時