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二宮side
今年のクリスマスだって一緒に過ごしてた彼女に別れたい、なんて言われたら……
びっくりするどころじゃなくて言葉を失った
『何冗談言ってんですか……』
嘘って言ってよ……言えよ嘘だって……
何を言ってもごめんなさい……ほんとに、
ごめんなさいしか繰り返さない彼女を見ていたら嘘じゃないことはすぐに分かったし、
そんなことなくたって
彼女がそんな冗談をいう人じゃないことぐらい過ごした時間の中でちゃんと分かってきたつもりだった。
結局大野さんに仕事行くって言っちゃったけどあの人のいる職場に行く気にはならないし夜行けば顔を合わせるどころか男といるかもしれない。
彼女が仕事に行った時間を見計らって家に戻る。
この家に引っ越した時に持ってきたスーツケースに最低限必要な服やら雑貨を詰めていく
彼女にもらったものは……
全部置いていく。
1週間は旅行に行けるぐらいの大きいスーツケースだったからか荷物は全部詰めきれた。
ゲームなども全部持ったしここにあって持っていかなきゃ行けないものは無い。
思い出も全部ここに置いていく。
部屋をでて鍵を閉めたらポストに入れる。
さよなら……
呟くと風が隣を駆け抜けた。
重たすぎるスーツケースを持って大野さんの家に向かう。
仕事に行かなかったことはちゃんと説明しよう……
俺の居場所はもうあそこしかないんだから………。
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作者名：さとか | 作成日時：2017年12月29日 23時
