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花束を両手で抱えて2階へ向かう。
階段を上がって鍵を取り出すと
ピンクの扉の部屋を開けて
入って、と言われた。
『たまに掃除してるんだけどね……』
しばらくできなかったね……って窓を開けて
大野さんはその窓から外を見ていた。
『翔くん、また絵本書くよ』
そこ座って、ベットを指さしながらいうと
ベットの向かい側にある鍵のかかった
クローゼットの鍵を開けた。
その中に入っていたのは服だけじゃなかった。
沢山のスケッチブック。
沢山の紙の束。
『お話考えてたのは俺じゃないからさ……』
照れたように笑うと
その中の一つを両手で持ち上げて
愛おしそうに見つめた。
『だから、書くよ……全部書く』
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作者名：さとか | 作成日時：2017年12月29日 23時
