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花瓶に挿された花は枯れ果て
水は濁り
食器も洗濯物もそのまま。
少し前までは黄色い可愛い花を咲かせていた
フリージアも萎れ、花弁が下に落ちている。
あぁ、そう言えばフリージア好きだったのか、なんて。
庭にも咲いている花を見て思う。
雨が降ったから良かったものの
降っていなかったらきっと枯れていた花。
少しだけこの家に希望を残してくれた、
そんな“希望のはな”
リビングにも玄関にも飾られていた
智くんの書いた絵は
たくさんの色が使ってあるカラフルなもの。
幸せの詰まった絵だった。
ただ窓際で空を見上げて涙を流す
智くんの手にはペンもキャンパスもない。
また少し華奢になった背中は
ご飯も食べてないんだろう、と。
出来ることなんか何も無かった。
この悲しみを癒せる方法なんて
どこにもなかった、
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作者名：さとか | 作成日時：2017年12月29日 23時
