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何も無い真っ白な部屋で
たくさんの機械に囲まれて寝ている……だけ。
そんな大野さんを
何度呼んだって何度触れたって
返事は返ってこないままで。
ピクリとも動かずにベッドに横たわる
その姿はもう人形なのかと思うほどで。
『24時間付き添ってもらって大丈夫です』
と。看護師さんが言ってから出ていった。
一番の重症患者の入る部屋、
ってさっき言ってたかもしれない。
正直そんなこと覚えてなかった。
早く会いたいって気持ちばかりが先走って。
ただ二人で手を握って名前を呼ぶだけ。
外はだんだん明るくなって
どんなに悲しくたって
朝になれば日が昇る。
そんなことも気にせずにずっとそばで
手を握り続けた。
隣で大野さんの手を握ったまま
翔さんが静かに口を開いた………。
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作者名：さとか | 作成日時：2017年12月29日 23時
