You're my only one! Ⅱ (ページ20)

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■かのじょのにもつページ20

肩にのしかかる重みに、自然と眉間が歪む。

もはや出かける前のルーティンのひとつで、
ちいさく”よいしょ”と呟いて家をでる私。

私の荷物は、とんでもなく多い。

慎「ももねぇ～、お腹すいたよ～！」

桃「たろ、またなの？
　もう…飴なら持ってるからコレで我慢して」

大「A、アレ貸して」

桃「大我、いい加減にアイライナー持ってきてよ！」

ジ「ぴーち！ぴーち！」

桃「はいはい、ワックスでしょ？
　貸したげるから早くその寝癖直してきなね？」

高「いった…！」

桃「こーち！もう気を付けてよ！ハイ、ばんそうこう」

北「A…おまえさ……」

桃「ん？北斗どうかした？」

今日も疲れを身に纏い、何とか家に帰る。

…大きなカバンを見つめて、
肩コリの原因は分かっていてもどうにもならない。

だって、持ってないと不便なんだ。

たろはお腹空くとご機嫌ななめだから、飴ないと大変だし。
大我やじぇすは身の回りの道具持ってこないから、
貸してあげないととんでもないことになるし。
こーちはケガしやすいから心配だし…

明日の荷物量を考えてため息をひとつ。

そんなことしてたら、誰もいないはずの背後から声。

樹「…A、おまえ家出でもするわけ？」

桃「きゃ！？…え、樹？」

ふと振り返ったら、樹がいた。

今日は最後の仕事がバラバラで、
後で私の家に行くからと言われていたのを思い出す。
いつの間にか家についていた樹が、
合鍵使ってドア開けただけ。

気付かない程、玄関でぼーっとしてたのは私。

でも、え？家出って何で？