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悪態をつく葵ちゃんだけど、
頬は高揚しててその事実にどこか嬉しさを
感じているように見えた。
完全に恋する乙女。
え、すっごい可愛いんですけど！
「葵ちゃん、中丸くん大好きなんですね！」
「わ！しー！くぅ、形勢逆転するとは…
今日はAをいじって遊ぶつもりだったのに」
「いや、勘弁してください 笑
てか、なれそめ教えてくださいよ！
あまり嵐とKAT-TUNって接点なくないですか？」
「カウコンでさ、干支のくくりあるでしょ？
あれ雄一と同じで…最初に連絡先交換してから…
まぁ、そんな感じよね！」
「え、すいません。全然伝わらない」
テーブルに突っ伏してしまった葵ちゃんの耳が
真っ赤になっているのをみて、
これ以上はまた今度だななんて思い笑う。
その笑い声に反応して、
片目だけずらして私を見上げる葵ちゃんの破壊力。
「私たちもさ…いつかは公表しなきゃって話してるの
でも、いざ！ってなると怖くて…
怖いなんて思ってるうちはダメなのかもね…」
「そんなことないと思いますよ？
てか、私なんて樹からなにも知らされて
なかったんですから！」
「え！？そうなの！？」
ガバッと音が聞こえるくらい勢いよく顔を上げ、
信じられないと瞳をまんまるに見開く葵ちゃん。
私は苦笑しつつ、言葉を続ける。
「そうですよ〜 笑
でも、今となってはよかったなとも思います。
私の性格上、あの時を逃したら今も言ってないですよ」
「それはそうかも…
勢いとかきっかけ次第なのかな…」
「てか、他の嵐メンバー知ってるんですか？
むしろ、葵ちゃんはメンバーの誰かかと思ってました」
「え、ないない！いや、A目の前にして全否定
するのもあれだけど…私にとってメンバーは家族かな。
だから、あれよ…家族には言ってないよね 苦笑」
「葵ちゃん…私、そっちの方がやばい気がします」
「奇遇だね、私もそう思ってる」
神妙な顔でそう言って、
とたんに２人で吹き出すほど笑う。
まさかの葵ちゃんのコイバナが聞けるなんて
思わなかったけど、私に対して信頼して頂けてる事が
一番嬉しいと思った。
もちろん、この話は樹にも内緒。
私と葵ちゃんだけの秘密。
でも、お兄ちゃんいじるのはありかな？笑
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作者名：ももじゅり | 作成日時：2020年9月30日 23時
