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『いや違います』
そう控えめにいえば
またまた〜
と言って
私に傘を突き出してくる
私は混乱して空白の時間が流れる
TH「アレ?来ないの?相合傘して帰ろ?」
真っ白な頭に現実が戻ってくる
前には傘を差し手招きをするキムさんがいる
『え?』
間抜けな声が出た
TH「早くおいでよー!」
にっこにこの笑顔で先を行くから
自然と其方に向かって走ってしまった。
TH「イヒヒ、雨肩にかかっちゃうからもっとこっちにおいでよ!」
そう言うと私の肩が抱かれる
ゾワっとした感覚に襲われ
すぐさまその手を振り払った
TH「あっ」
『あっ、ごめん、』
少し驚きと悲しみが混ざった様な顔をして
振り払われた手を数秒見た後此方を見るキムさん
TH「俺の事嫌い?」
捨てられた犬の様な目をして
私に問いかけてくるキムさん
図星過ぎて何も言わない私
気まずい空気が流れる
TH「そっか、ごめんね」
謝れたら居ても立っても居られなくて
私はキムさんの傘から抜け出し走った
寒くてどうにかなりそうだけど
それよりも早く何時もより早く家に着きたい
その気持ちが勝って必死に走って帰路についた
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作者名:waro | 作成日時:2022年9月29日 19時