通知62 ページ16
あ「…翔くん、好きってどんな感じ？」
その質問に、彼はうーんと少し考えた。
自分でも変な質問してるって分かってるけど、どうしても知りたい。
櫻「……俺は、恋って…薬みたいなものだと思うんだ」
あ「…ん？」
櫻「薬って言っても色々あるじゃない？
傷を治したり痛みを和らげる薬、眠りを促す薬、
時には人をおかしくしちゃう薬に、心を落ち着ける薬」
あ「…麻薬？」
櫻「ははっ、そうだね、おかしくしちゃうのは麻薬かも」
眠りを促す薬が睡眠薬で、心を落ち着けるのが精神安定剤…かな？
櫻「好きな人の言葉で心の傷が癒えたり、
恋をすることで人を盲目にさせたり、好きな人といるだけで心が安らいだり。
その人の一言で一喜一憂したりする、その感情こそ好きっていうものなんじゃないのかな」
少し照れたように笑って、「難しいな…ごめん、分かりづらくて」と言う翔くん。
あ「ううん、私も変なこと聞いてごめん」
櫻「……そうやって聞いてくるってことは…そう思う相手がいるってこと？」
あ「…いや」
今、私は翔くんを振ったわけであって、
さすがにその直後に好きな人のこういう話は聞きたくないだろうと口ごもると、
また翔くんが優しく声をかけてきた。
櫻「あ、俺は大丈夫だから遠慮しないで。Aが言いたくなかったらいいけど…」
遠慮しないわけにはいかなくて、少し抵抗はあったけど
誰かに聞いて欲しかったことだったから、私は少しずつ言葉を漏らした。
あ「…まだ…分かんないんだけど…………翔くんが言うように、
その人のことで一喜一憂してる…かも」
櫻「…そっかぁー…好きなんだ(笑)」
あ「好き…なのかな」
櫻「んー、俺はそれはもう好きってことだと思うけどな」
……そっか…そうなんだ。
あ「……好き、なんだ」
噛み締めるように言葉に出すと、途端に恥ずかしい気持ちがこみ上げてきた。
一人で赤くなって頬に手を当てる。
櫻「…いいなぁ……Aにそんなに思われてるそいつが羨ましいよ」
あ「翔くん…」
櫻「これからもさ、今まで通り仲良くしてくれる？」
あ「もちろんっ！」
櫻「ん、ありがとう」
握手してから、私は翔くんの後姿を見送った。
櫻「…俺も、頑張んなきゃなー…」
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大分話も進んで参りました。
次は皆さんお待ちかね、大熊くんの出番であります！
次の更新をもう少しお待ちください＾＾
あおきりん。
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あおきりん(プロフ) - 雷斗さん» コメントありがとうございます！おぉ！嬉しいお言葉ありがとうございます！男性の読者様にも楽しんで頂けているとは思いませんでした…嬉しいです、これからも頑張りますね♪ (2017年12月16日 20時) (
レス) id: c8914de1ee (このIDを非表示/違反報告)
あおきりん(プロフ) - ハチミツレモンさん» ありがとうございます、引き続きよろしくお願いします♪ (2017年12月16日 20時) (レス) id: c8914de1ee (このIDを非表示/違反報告)
雷斗 - 僕は男子なんですけど、楽しく見させてもらってます！続編待ってます！体に気を付けて、これからも頑張ってください！ (2017年12月16日 19時) (レス) id: 3d539c4143 (このIDを非表示/違反報告)
ハチミツレモン - 続編も楽しみにして待っています。これからも更新頑張ってください。(￣ー￣ゞ−☆ (2017年12月16日 16時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
あおきりん(プロフ) - じゅなさん» ありがとうございます、そう言っていただけると嬉しいです( ;∀;) (2017年12月15日 9時) (レス) id: 3be643d958 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あおきりん | 作成日時：2017年12月2日 23時
