げっとまりーど。 O.tadayoshi

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「 やっぱ純君が犯人かぁ
貴志さん気付くの遅いって 」

大倉「 独り言が激しいわ 」

「 これ江戸川乱歩賞取った本だよ？ 」

大倉「 江戸川乱歩賞取った本読みながらなら
独り言がうるさくても良えん？ 」

「 それとこれとは別だけど … 」

大倉「 なら黙って読もうな 」

ハッピータウン、通称 ハピタ。
デートといいつつ楽しんでるのは多分私だけ。

図書館最高、薬丸先生最強。
けど独り言怒る大倉ハゲろ。

若い夫婦やカップルの一切居ない此処で、忠義と私がデート風な何かをしてるのは何故。

どうせ来るなら一人が良かった。
一般に此処の図書館解放して欲しい。

大倉 「 なぁなぁ、暇 」
「 本でも読んだら？ 」
大倉 「 家に腐る程ある 」
「 何百冊？ 」
大倉 「 何万冊 」

桁が違う、もはや万。
そして此奴は何でそれをもっと早く言わないの。

「 それもっとはや … っ 」

本から顔上げたら直ぐに口を塞がれた。
とてつもなく甘い甘い口付け、胸焼けしそう。

大倉 「 ちゅー 、へたっぴ 」
「 胸焼けしそう、おえ 」

大倉 「 俺そろそろ嫁さん殴りそう 」
「 全力で離婚届叩きつけてやる 」
大倉 「 此処来れなくなんで 」
「 …… 叩きつけるし 」
大倉 「 よしよし、帰ろか 」

私は忠義をかなり気に入ってる、それはきっと忠義も同じだと思う。

それが恋愛観なのか、友情もしくは家族観なのか分からないけど。

私はその曖昧な空間の曖昧な空気感が結構好きだったりする。

大倉 「 今日はカレーが良え 」
「 私が作るの？ 」
大倉 「 仮にも俺の奥さんやろ 」
「 仕方無いわね、仮の旦那様 」

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