霊力強化合宿 捌 ページ17
ワイの背後にいるとと様は何も話しかけてこない。何時もなら止めてくれる筈なのに。
「よし、決まりだね…ついておいで」
その女性は、後ろを向いて歩き出す。目の前には模擬戦用の戦場があった。
周りの目線は此方…主に、目の前の女性に向いていた。
「準備はできてる?腐ったじゃがいも」
「…腐ったじゃがいもじゃありません。私は…」
審神者名を名乗ろうとするも「あんたの名前とか興味無い」と遮られる。
「それで、準備はできてるの?」
見下すような視線に、周囲の目。
これは逃げられないわぁ…
ま、元より逃げる気なんてないけどさ
「とと様。」
振り返ると、既に本体に手をかけているとと様と目が合った。
「絶対、勝とうね」
「我が主を侮辱されてはなぁ。負ける訳には行かぬ」
〜〜〜〜〜〜
───────────────模擬戦の終了を告げる合図。
目の前には、上半身の服が殆ど無くなっているとと様が、地面に片膝を付いていた。
「案外手応えなかったなぁ…ま、うちが強かったという訳で!」
勝ち誇ったような笑みを浮かべるその女の顔はとても腹立たしいものだった。
「…じゃがいもちゃん。今どんな気持ち?」
一発殴らせろ。
あと極刀剣統一でくるのやめて貰えます?ここは雰囲気的にギリギリ負けようよ。なんだよそっち完全勝利Sって!!!!!
「例え呪具を使おうともこれだけのレベル差があったらね…ねぇじゃがいもちゃん。悔しいでしょ。歯食いしばってるのが見えるよ?これに懲りたら呪具なんて使わない事。いい?」
見られないように俯いたのに、態々こちらの顔を覗き込んでくる女。腹立つっっっっ…もう我慢できねぇ…!
「……あの!ちょっといいですか?」
怒りのままに声を出すと、案外デカイ声がでて自分でも驚いた。
「何?じゃがいもちゃん」
〜〜〜
「そ、そんな事が…」
自動ドアがウィンと開く。ワイの隣の女は青ざめた顔をしていた。
根も葉もない事を言い出す女を黙らせる為に、会場で呪具を使っていないか検査して貰った。
検査結果は勿論白。
更にはここ最近ワイの身に降りかかった悲劇を語ってやりました。途中色々思い出して今くっそ気分悪い。
「ごめんね…まさかそんな事があったとは…」
まぁ、本丸乗っ取られて取り返す為に修行中とか、話聞かないと分かんないもんね
でもワイの顔を侮辱したことは許さない。
それにしれっと名前まで聞き出しやがって
「……ねえ。Aちゃん…」
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元ナマズソテー(プロフ) - 作者です。諸事情によりアカウントからログアウトしたままログイン出来なくなりましたので、こちらの作品は更新できなくなりました。活動自体はこれからもしていこうと思うので、平家刀の小説見つけたら私だと思ってください。いままでありがとうございました (2023年2月17日 17時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
ナマズソテー(プロフ) - 審神者ちゃん可愛いかよッッ!!さん» コメントありがとうございます!竜胆さんに目を付けるとはお目が高い!最近更新出来てませんが気長に待ってもらえると嬉しいです! (2022年12月26日 12時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
審神者ちゃん可愛いかよッッ!! - 御神刀達は何をしているのか…予想はするけどめっちゃ気になるッッ!ほんと竜胆さんとか性格めっちゃ最高です続き待ってます!更新頑張って下さい!! (2022年12月26日 7時) (レス) @page25 id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
ナマズソテー(プロフ) - 蜂蜜パスタ(閲覧垢)さん» コメントありがとうございます!彼女達はこの先どうなるのでしょうね…楽しみにして頂ければと思います! (2022年12月9日 7時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜パスタ(閲覧垢)(プロフ) - こういうノリ、私は結構好きです。夢主ちゃんがこの先どのように強くなって本丸を取り返すのか楽しみです。応援しています。 (2022年12月9日 4時) (レス) @page17 id: c07d8ae3cf (このIDを非表示/違反報告)
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