霊力強化合宿 参 ページ12
「…まずい、迷った。」
山を登り始めてどの位経ったかは分かりませんが、多分遭難しました。
何故近場の山で遭難するのだろう。自分の方向感覚を疑った。
「どうしよう…」
昔読んだ本には、確か川を辿っていけばいい的な事が書いてあったような…
「取り敢えず、川探すか」
〜〜〜〜〜〜
そうこうしている内に時刻は夕暮れが終わろうとしていた。
「川どこだよ!!!!!!!!!!」
ワイの叫び声が木霊する。しかしそれ以降何も起こらない。助け来ない。とと様助けて、割と切実に。
つーか川どこだよ!!!!!!!!!!全然無いんですけど?????というか更に迷ったし、逆効果じゃねぇか!!!!!
ふと、この山の造形を思い出してみる。なんか何個か山が連なってて小さめの山脈みたいになってた希ガス…
もうすぐ日が暮れる、斜面が急な所もあるし、手元にあるのは抜丸くんのみ…
「これ、下手に動かない方がいい?」
地頭が悪いワイでも分かる。ここは山の中で1晩を過ごすしか無いようだ
幸いにもここは比較的緩やかな地形だ。寝ても大丈夫でしょう
季節は…秋頃。取り敢えず凍死しないように祈ろう
さて、次はどこで寝るかだけど…いい感じの木があるのでそこで寝るとしよう
木に抜丸を立てかけて、その隣に自分も腰掛ける。
明日こそは早く起きて修行の再開をせねば…
腹減ってるけど気にしない!それではおやすみなさい!!!!!
頭上の紅葉を5秒程堪能して、ワイは瞼を閉じた。
〜〜〜〜〜
その晩、夢を見た。
『主さま。そんな所で寝ていては風邪を引きますよ』
誰だろう。見覚えのある白い着物を着た青年が目の前に立っている。
首から上は靄がかかった様に見えないが、肩辺りまで伸びた髪の毛で赤髪であるという事が確認できた。
『いえ、風邪では済まなさそうですね……貴方に此処で死んでもらっては困ります。主さまも、まだやり残した事があるのでしょう?』
そう言ってその青年はどこからか取り出した毛布をワイに掛けてくれた。なんなら頭も撫でてくれた。
着物と同化しそうな程の白さからは想像も出来ない程、その手は暖かかった。
これは夢である筈なのに、自然と瞼が重くなってくる。
『我とは此処で一旦お別れですが、きっとすぐに会えますよ』
こちらからその表情は見えないのに…なんだか彼は、笑っているような気がした。
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元ナマズソテー(プロフ) - 作者です。諸事情によりアカウントからログアウトしたままログイン出来なくなりましたので、こちらの作品は更新できなくなりました。活動自体はこれからもしていこうと思うので、平家刀の小説見つけたら私だと思ってください。いままでありがとうございました (2023年2月17日 17時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
ナマズソテー(プロフ) - 審神者ちゃん可愛いかよッッ!!さん» コメントありがとうございます!竜胆さんに目を付けるとはお目が高い!最近更新出来てませんが気長に待ってもらえると嬉しいです! (2022年12月26日 12時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
審神者ちゃん可愛いかよッッ!! - 御神刀達は何をしているのか…予想はするけどめっちゃ気になるッッ!ほんと竜胆さんとか性格めっちゃ最高です続き待ってます!更新頑張って下さい!! (2022年12月26日 7時) (レス) @page25 id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
ナマズソテー(プロフ) - 蜂蜜パスタ(閲覧垢)さん» コメントありがとうございます!彼女達はこの先どうなるのでしょうね…楽しみにして頂ければと思います! (2022年12月9日 7時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜パスタ(閲覧垢)(プロフ) - こういうノリ、私は結構好きです。夢主ちゃんがこの先どのように強くなって本丸を取り返すのか楽しみです。応援しています。 (2022年12月9日 4時) (レス) @page17 id: c07d8ae3cf (このIDを非表示/違反報告)
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