助けを求めて 弐 ページ6
「はい。現在審神者達が顕現できている刀剣男士の一覧です。この中から好きな刀を一振だけ選んでください。」
担当から告げられた支援内容を漸く理解したワイは、刀剣男士一振の供給を選んだ。
「折角ならとと様と関係のある刀をお迎えしたいな〜」
担当が持ってきた刀剣男士が記載されたカタログを眺めながら呟く。
「そうか…所で主。そろそろ下ろしてはくれぬか？」
あ、やっべ。
急いで小烏丸を解放する。長時間同じ姿勢を保っていたせいで手が痺れる。ずっと正座してるから足も痺れる。
「早く選んでください。」
担当が言う。そう急かさないでくれ。
「…とと様と関係ある刀ってこの子だよね？」
と、一振の刀剣男士の写真を指し、耳打ちする。
「おお、此奴は…」と、とと様が興味深そうにカタログを覗き込んだ。
「まぁ、お互い面識はあるな」
「やっぱり。担当さん、私この子にします！」
その刀剣男士を指して、担当職員に告げる。
「分かりました……手荷物になるのもあれでしょうし、今顕現してしまいましょう。」
付いてきてください。と促され、大人しくワイらは担当の後を追う。
通された部屋は、まさに顕現する為の部屋と言ったようすで、先程までいたちょっとオシャレな取調室みたいな部屋とは違い、だだっ広い和室に平安時代風の装飾が施されていた。
入ってすぐ正面には刀掛けが置いてあり、既に顕現する刀剣がセットされていた。
「えと…この部屋は？」
何か特別霊力が増したりするような部屋なのだろうかと思い、疑問を口にした。
「ああ、この部屋は別にそんなに特別な場所じゃないですよ。雰囲気ですよ雰囲気。」
雰囲気だけでこんな部屋作るなよ政府。と思いつつ、顕現の為に刀掛けの前に正座する。
「では、我々は横で見ていましょう。」と、部屋の脇に担当ととと様が移動する。
刀掛けに置いてあるのは一振の太刀であった。
実を言うとここ最近、短刀以上の刀剣の顕現を行っていないのだ。
更には霊力も以前より低下している。Aは不安を振りうかの様に、目を閉じ、深呼吸する。
そしてその太刀に向かって両手を突き出す。
途端に、辺り空気が澄み渡る感覚を、A達は覚えた。
「…顕現せよ」
Aが言の葉を紡いだ途端、どこからが桜が香る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
元ナマズソテー(プロフ) - 作者です。諸事情によりアカウントからログアウトしたままログイン出来なくなりましたので、こちらの作品は更新できなくなりました。活動自体はこれからもしていこうと思うので、平家刀の小説見つけたら私だと思ってください。いままでありがとうございました (2023年2月17日 17時) (
レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
ナマズソテー(プロフ) - 審神者ちゃん可愛いかよｯｯ！！さん» コメントありがとうございます！竜胆さんに目を付けるとはお目が高い！最近更新出来てませんが気長に待ってもらえると嬉しいです！ (2022年12月26日 12時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
審神者ちゃん可愛いかよｯｯ！！ - 御神刀達は何をしているのか…予想はするけどめっちゃ気になるｯｯ！ほんと竜胆さんとか性格めっちゃ最高です続き待ってます！更新頑張って下さい！！ (2022年12月26日 7時) (レス) @page25 id: 1ac35838e6 (このIDを非表示/違反報告)
ナマズソテー(プロフ) - 蜂蜜パスタ(閲覧垢)さん» コメントありがとうございます！彼女達はこの先どうなるのでしょうね…楽しみにして頂ければと思います！ (2022年12月9日 7時) (レス) id: 604407214b (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜パスタ(閲覧垢)(プロフ) - こういうノリ、私は結構好きです。夢主ちゃんがこの先どのように強くなって本丸を取り返すのか楽しみです。応援しています。 (2022年12月9日 4時) (レス) @page17 id: c07d8ae3cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
