隣の狼少年くん。【オリジナル】

とある教室にて。 ページ2

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私以外誰もいない教室。

…のはずだったのだけど、いきなりｶﾀﾘ、と物音がした。

ビックリしてそっちに顔を向けると、

隣であいつが大あくびをしていた。

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…隣にいるのに気づかなかったよ。

三宅尚人。

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放課後、私たちは何をしてるのかというと。

私は読書。ってのは嘘で、

まあぼーっとしてるわけなんだけど…。

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三宅？

何してるんだろうね。

こいつのことだから、寝てたんじゃないかな。

毎日ちゃんと睡眠とってるんだろうか…

心配になるほど、こいつはよく寝る。

なのに意外と勉強できるから、ほんと羨ましい。

…通知表の生活面は別だけど。

隙を見ては寝てるから、先生に見つかることも多々ある。

おかげで隣の私は

「おい佐々木！しっかりこいつの面倒みろ！」

って怒られる。

…いい迷惑だぜ。

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三宅「あ、佐々木おはよ」

やっぱ寝てたーーーーーーーー！！

あ「お、おはよ…」

それだけ言うと、また眠りに戻っていった。

さようなら。

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ｺﾂｺﾂ…

ふいに廊下から足音が聞こえた。

やばい！先生来た！

すると三宅はいきなり起き上がり、

ものすごい勢いで机に置いてあった教科書を読み始めた。

…え？

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ｶﾞﾗｯ

先生「下校時刻過ぎてるんですよ！」

…。

やっちまったぁ…

先生「あ、三宅は勉強ですか。感心感心。
　 佐々木はぼーっとしてるなら早く帰りなさい。」

ｶﾞﾗｯ

出てった。

うわあああああ

あの先生に見られたら通知表生活面下がる！！！

…三宅…！

睨むと、こっちを見て

三宅「俺はたまたま勉強やる気分になったんだ」

と嬉しそうに言って、

また寝た。


つづく。

そして、帰り道にて。→←ぷろろーぐ

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