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第十二夜 ページ16




中「なあ、もう暗いし泊めさせてくれねえか?」

『お前の職業なんだっけ?』

中「ポートマフィア」

『お帰り下さい』

中「お前冷たいな…まあそんなとこも好きだけどな」

『シャラップ』

中「恥ずかしがるなよ」

『お前シャラップの意味分かってる?いやもしかしたら私の発音が違うのかもしれないけど』

意味は“黙れ”である。英語できる人尊敬する。

中「ベット一個しかねえから一緒に寝るからな」

『聞いてる?』

中「あ、風呂も一緒に入るか?」

『ここ私の家なんだけど。いやそれ以前にそんなの許さねえよ』

どうやら何年経とうとこのやり取りは変わらないらしい。最初は当然こんな甘くはなかったが。こういう奴でもなぜか私に対してはボケるので面倒くさい。ボケているのかさえ怪しい。
羊にいたとこもこんな感じだった。

『お前さ、私に絡んでて飽きてこないの?』

自分で云ってて何なのだが、そこまで自分が魅力的な人間とは思えない。

中「はあ…手前な、そんな後ろ向きな考えはやめろ。そういうところ変わんねえな」

『は、はあ…』

中「手前、分かってねえだろ…」

ぽすっ

目の前に中也の匂いが広がる。何が起こったのか、理解できない。

ぎゅ。

中也の、細くて力強い腕が私を抱きしめる。…あれ、あのキスは無理矢理とはいえ、こんなものは恋人同士がやるものじゃ…?
突き放さなければと思っていても、何故か力が抜けてしまう。視界がぼやける。

『あ…私、泣いて…?』

中「頑張りすぎる必要はねえんだよ。…探偵社はポートマフィアと違ってブラックじゃねえんだから、安心していろ」

『…ちゅ、や…』

とても、暖かい。勘違いじゃなくて、炎のような熱さではなくて。普通の人なら、それはそうだと云うだろうが、私にはそれが分からないのだ。
人の温もりに振れたことが無かったからだ。みんな、みんな死体特有の冷たさ。
だから、この暖かさが



















とても、嬉しかった。







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あれ、中也さん多くね?

太宰さんでてこーい。

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設定タグ:文スト , ヤンデレ , 文豪ストレイドッグス   
作品ジャンル:恋愛
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花吹雪 - ブホォォォwww面白いです!応援してます! (2020年9月14日 21時) (レス) id: afa01603c5 (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リクありがとうございました(。・x・)ゞ♪ 遅くなってごめんなさい(つд;*) (2020年2月29日 15時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2020年1月19日 22時) (レス) id: 161c6e3e4c (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - 今回も面白かったです(*^□^*) 今年も更新頑張って下さい (2020年1月2日 23時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リクエスト良いですか(*^□^*) 中也様(15) と中也様(16)お願いします(*^□^*) (2019年12月27日 21時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:五星暁。 | 作成日時:2019年9月17日 2時

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