Week End

バレンタインのお返しは izw ページ30

＊izwさん

私は伊沢さんの家に遊びに来ている。夜ご飯を食べ、ソファでゆっくりとくつろいでいると


『雫ちゃん』


床に座っている伊沢さんに呼ばれた


「はい、なんでしょう」


『こっち来て』


「はい」


『ここ、ここ来て』


「？」


そう言って彼は自分の膝をポンポン叩く。腕を広げるので、背中を向ける形で彼の腕の中に収まる


「なんですか？」


彼に後ろからきゅっと抱きしめられながら私がそう尋ねると




『ちょっと目閉じてて』




「…？」


「はい」


言われた通り腕の中で目を閉じて待つ。ふわっと伊沢さんの香りが鼻をくすぐる


すると




…ｼｬﾗｯ




耳元で金属音がした。と同時に首元にヒヤッとした感覚を覚える


『…目ぇ開けて』


ゆっくり目を開けると、首元には控えめな水色の宝石のついたネックレスが


「…！？」




『ホワイトデー』




『ちょっと早いけど』


そう彼ははにかみながら言った


「…」


「え…すごい…！」


『当日じゃなくてごめんね』


本当は当日に渡したかったらしいが、どうやら3月14日は仕事で家に帰れないらしい。改めて彼の多忙さを知った


「全然大丈夫です気にしないでください」


「え〜綺麗…！嬉しいです…！」


『喜んでもらえて何より』


こういう物を人から貰ったことがないので自然と笑みが零れてしまう


すると


『雫ちゃん』


『こっち向いて』


至近距離で彼とバッチリ目が合う


『…』




『うん。やっぱ似合ってる』ﾆｺ





→食べ物じゃないのが大人の余裕。ベタだけど女子が喜ぶ物を完全に理解してます。後ろからあなたに着けてくれますよ

〃 kwkm→←☆*｡ﾟ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す