Week End

旅行に行きましょ izw ページ14

とある9月の昼下がり。


『雫ちゃん』


「なんでしょう」


『旅行行かない？』


「…旅行？」


『うん。旅行』


「予定大丈夫なんですか？」


『まとまった休み取れたの。日頃の疲れを癒す旅って事でさ』


「でも…」


『いいの。俺が行きたいの』


:


:


「(実現してしまった…)」


『着いた〜〜この部屋だよ！』


電車に揺られやって来たのは有名な避暑地。落ち着いた雰囲気の旅館だ。しかもものすんごい立派なお部屋


「へ〜いいお部屋ですね！」


『でしょ〜ちょっといいお部屋なの。たまたまキャンセル出たんだって』


とはいえこんな贅沢ができるなんて…！！


「わ〜〜すごい伊沢さん来てください！！ここから見える山すごい綺麗ですよ！！」


『だね〜〜』


「あ！露天風呂！！」


なんせ私は温泉が大好きだ。露天風呂が付いてるなんて入るしかないじゃない…！


『一緒入る？？』


「入ります！！！」


『じゃ、決まりね』


:


『あ、そろそろ行く？』


「はい！行ってきます」


『じゃ行こっ』


「…ん？行こ…？」


『え、一緒に行くんでしょ？』


「いっっ……しょ…に？」


ｲｻﾞﾜｻﾝﾄｵﾌﾛ…？


『え、だってさっき行くって』


「違います違いますそんなつもりで言ったんじゃなくて」


『え〜〜行こ〜よ〜せっかくの旅行だよ？？』


まってまってどういうことだ？？さっきの私はテンション上がって伊沢さんとお風呂に行く約束をしたのか？あっどっちかが入ってその後もう片方が入ればいいじゃん！でもそれじゃ後の人お湯冷めてるよね…風呂好きとしてはどうしても先に入りたいしかしそうすると伊沢さんが入る時冷めたお湯になっちゃう…いっそ2人とも大浴場にしましょうって言うか？でもせっかく露天風呂…！


ﾊﾟｰﾝ(思考回路が弾けた音)




「…一緒に入りましょうか」




:




ﾁｬﾎﾟｰﾝ


『気持ちい〜〜』


『わっ月綺麗』


「伊沢さん…」


『ん？』


「…恥ずかしいとか思ったりしないんですか？」


『んーちょっと思ったり思わなかったり？でも雫ちゃんから誘ってくれたのが嬉しくて』ﾆｺﾆｺ


「…」


『なんでそんな端っこいるのよ笑』


『もっとくっつこ、ほら』


「ちょ、いざっ、」


『な〜に今更恥ずかしいの〜笑』


「恥ずかしいですよっ…！」


『でもこんなことできちゃうの旅行だけじゃない？』


「…」


『ふふっか〜わい』ｷﾞｭｯ


「…くすぐったいです」ﾌﾌｯ


『…好きよ。ずっと』

〃 kwkm→←一緒に寝ましょ

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