【0048】希望の星になれ・７～76期研究生～ (ページ37)

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―――Aの襲名披露公演が行われると発表されてから日が立ち、ついに公演当日がやって来た。前座は研究生全員で『主なきその声』を歌い、全員のキララが頭上で光り輝きファンは歓声を上げている。藍花星で研究生が行った光溢れたライブがファンから”奇跡のライブ”と呼ばれていて、注目が集まり人気が上昇していた。

前座を終えた研究生が舞台袖に退場すると、ステージのライトがすべて消えた。Aのこれまでのレッスンやライブ時の映像が流れるスクリーンのみ明るく光っている。

A「皆様。本日は第76期研究生名字Aの襲名披露公演『女神降臨』にお越しいただきありがとうございます」

Aのマイクを通しての声が響き、観客からざわめきが起こる。

A「00に入る前、私は自分のことがあまり好きではありませんでした。そんな時に00のライブを見て、自分も襲名して変身したい。あんな風にキラキラ輝きたい。そう思うようになりました。
正直に言えば00になれる自信はありませんでした。特別可愛くもないし歌もダンスも苦手で同期で一番下手でしたから。でも恵達同期が助けてくれたおかげで合格できました。
00に入ってからも支えてくれたり、引っ込み思案で前に出ることが苦手な私を叱ってくれました。骨折して長い間前座に出れず不安になったり、泣くほど悔しさを感じて落ち込んだ日は励まし慰めてくれました。大喧嘩したことがありましたが本音でぶつかり合ったおかげで皆との絆を深められたと思います。同期達がいてくれなかったら私はここにいませんでした」

同期への感謝を語るAを舞台袖で見ている同期達は涙目だった。

A「喜びも悲しみも分かち合った同期達。そして私を生んでくれた両親。厳しくも優しくしてくれた先輩方と運営の皆さん。いい刺激を与えて成長させてくれた後輩。そしてファンの皆さん。
皆さんへの感謝の気持ちを胸に私は生まれ変わります。

―――14代目前田敦子に！」

ステージのライトが灯り、上昇したセリの上に立つ襲名メンバーの衣装を着たAを照らす。『フライングゲット』のイントロも流れだした。
すでにキララが光り輝き、Aは一礼するとボブヘアの髪がさらさらと揺れた。

ファン達「わああぁぁ！！」

凪「わぁ！」

真「めっちゃキレイ！」

楚「Aへんしーん！」

宇「うん。ほんとに変身したね」

瑞「生まれ変わってる！」

優「あっちゃん…」