【0048】希望の星になれ・７～76期研究生～ (ページ35)

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た「―――今日は公演に来て下さってありがとうございましたー！」

　Aが目覚めた翌日、襲名メンバーによる劇場公演が今日も大盛り上がりで終了した。たかみなが観客に礼を言い、他の襲名メンバーは満面の笑みで手を振る。

―――ドン！

背後の巨大スクリーンから音が響き、全員が驚いてスクリーンに現れる文章を見た。

”運営よりお知らせ”

舞台袖からスーツ姿のツバサが現れる。

ツ「総支配人の片桐ツバサです」

ゆ「ツバサさん」

こ「なになに～？」

優「…もしかしてあれじゃない？」

佐「え？
―――あ！」

優子ににやりと笑いながら声をかけられ、佐江は何の事だろうと不思議そうにするがある事に思いつきはっとする。他のメンバーも同様にはっとして、嬉しそうな顔をした。

ツ「ファンの皆様に嬉しいお知らせがあります。この度、特別公演を行うことになりました」

ファン「特別公演？」

ファン「それってもしかして…」

ファンも襲名メンバーと同じくある予想をしてざわめく。するとスクリーンからまたも音が響き、文字が現れた。

―――”第76期研究生・名字A 襲名披露公演『女神降臨』”

観客達「うおおぉぉぉぉぉ！！！」

観客のボルテージが一気に上がり大歓声が湧きあがった。あまりの声の大きさにスタッフ席で見学していた研究生は思わずビックリしたり耳を塞いだりする。

観客「Aちゃぁぁん！！おめでとーっ！！！」

観客「きたー！」

観客「そろそろくると思ってたぜ！」

ツ「このたび第76期研究生名字Aが襲名することになりました。皆様すでにご存知の通り、オリジナル時代”絶対的エース”と呼ばれていたあのメンバーをです。どうか温かくお祝いして頂きたくお願い申し上げます。
詳しい公演日時等はこの後公式サイトで発表いたします」

スクリーンと盛り上がる観客をスタッフ席で研究生一同が見つめていた。

晶「Aの…」

恵「襲名公演…」

真「きたーっ！よーやくA先輩の公演が見られるんだぁ！」

友「うわぁ！」

楚「襲名しゅうめーい！」

76期「……」

美「…よかった。ね、彼方」

彼「うん。A頑張ってたもんね」

楚「あっ…。その、ごめん…」

楚方達77期生が気まずそうな顔で75期生と76期生を見る。
陽子が佐江を襲名した時「正直焦った」と以前美森が言っていたが、悔しさも感じていただろう。またも後輩に追い越される形になってしまったのだ。