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A「話もしたんです。あっちゃんが襲名おめでとうって祝ってくれました」
ツ「………」
ツバサは信じていいかどうかわからずにいる。
Aが嘘をついていないのはわかっているが、ただの夢なのを現実だと思い込んでるかもしれないからだ。
A「あれは夢じゃないと思うんです。証拠とかはないんですけど…
私のことずっと見ていたそうです。私の努力が報われて嬉しいって言ってくれました」
ツ「…詳しい事はわからないけど、あっちゃんはおそらくどこかで生きているはず。どこかであなたや私達を見守ってくれてて、藍花星でも助けてくれたんだと思うわ。あなたに会ったのはあっちゃんの名を受け継いだあなたと話したかったからでしょうね。
……あっちゃんは…元気にしていた？」
A「はい。元気そうでした」
ツ「そう。良かった…」
ツバサはいつも総支配人としてメンバーやスタッフの前では毅然とした態度をしているが、今は嬉しそうに柔らかく微笑んでいた。
ツ「―――さて。これからの予定だけど、あなたの襲名公演を行うわ。このタブレットに詳しいスケジュールとセットリストが載っているから後で見ておいて」
だが、すぐにキリリとした総支配人の表情になりハキハキと話し始める。
A「はい。あの、ところで藍花星のライブからどれくらいたったんですか？それと襲名熱ってなんですか」
ツ「あれから二日たったわ。あなたあれから二日間も眠ってたのよ」
A(そんなに？)
自分では二日間も眠った実感はなかった。
ツ「それと襲名熱は襲名するメンバーに起こる高熱のことよ。自分が襲名するオリジナルメンバーの魂の資質の同調への拒絶反応により高熱を出すの。これを乗り越え認められれば襲名できるのよ」
A「あ…。あっちゃんの魂は感じました。オリジナルのあっちゃんの過去を見ました。それに歴代のあっちゃんも。
…私、あっちゃんになった実感まだ湧きませんけど、この名前に恥じないように頑張ります」
ツ「えぇ。
ところで襲名公演に何か希望はないかしら？あなたの公演だから何かやりたい事とかあるならある程度は聞けるわよ」
A(やりたい事か……)
Aはしばし無言で考える。
実は以前からいつか襲名公演をすることができたらやってみたいと考えていた事があったのだ。
A「……じゃあ、お願いがあるんですけど………」
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作者名：空 | 作者ホームページ：http://id38.fm-p.jp/213/7772010/
作成日時：2017年12月11日 22時
