【0048】希望の星になれ・７～76期研究生～ (ページ26)

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武器を向けられているというのにAは敵の心を心配して、微笑んで癒そうとした。
美しい光で敵の心すら照らす。神格化され今だ崇められている13代目あっちゃんと同じ、まさに女神。聖なる光を放つ女神を傷つけることはどうしてもできなかった。

DES兵(本当に……音楽は人の心を乱すものなのか？)

人々が心からの笑顔でライブを楽しんでいるのを見て、彼は政府の言い分に疑問を持った。
もしかしたら違うのかもしれない。
00は敵ではなく、平和を願う同士なのかもしれない。そう思った。

先『センターノヴァ…センターノヴァ…』

　ツバサがいる指令室にいるキララ達がいくつもの球体になり、A達研究生全員の姿が映った。

ツ「センターノヴァ！？まさか、この子達の中から…！？」

―――
恵「二人共！アンコール二曲目いくよ」

楚「うんっ」

A「今行く。
…私達の歌を聞いて下さい。歌は人を幸せにしてくれるものだってわかってもらえると思います」

AはDES兵に向かって微笑むと、セリーに乗って恵と楚方と一緒に皆の元に向かう。Aの後ろ姿をDES兵はじっと見つめていた。

恵「襲名おめでとう」

A「めぐ…。ありがとう。襲名か…急すぎてまだ実感わかないな」

飛んでいる間、恵がAに笑いかける。Aは始め申し訳ない気持ちになったが、恵の微笑みから心から同期の襲名を祝う気持ちを感じられて、Aは素直に礼を言った。

恵「このまま最後まで最高のライブをしようね、14代目あっちゃん！」

A「―――うん！」

研究生はステージに戻り、それぞれのポジションに立つ。
新曲披露、そしてライブ中でのAのあっちゃん襲名で大盛り上がりの中アンコール2曲目『希望について』の披露が始まった。

研究生はセリーに乗って観客に向かって飛んでいった。織音は『織音ちゃんガンバレ』と書かれた横断幕を見つけ、それを持っているのが00加入前に務めていた工場の従業員の女性達だと気づく。自分に優しくしてくれた元同僚たちの応援に、織音は喜びの涙を浮かべながら笑顔で手を振った。