【0048】希望の星になれ・７～76期研究生～ (ページ15)

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南「00のステージを見たかったら、あの光に向かって走るんだぁー！！」

南野はキララドライブの光を指さして叫ぶ。観客は最初戸惑っていたがやがてフライングゲットの姿が見え、笑みを浮かべて次々と光に向かって走り出した。

DES「待てっ貴様ら！」

DES軍が止めに入るが走る大勢の人々を抑えることは不可能でなすすべもなかった。人々はDES軍の手を逃れ、光を見つめ00を、芸能を求め走っていった。

―――
　収容施設が作られた過去の00のライブ会場が空から照らされ、警備していたDES兵達は空を見上げた。するとフライングゲットがどんどん下降してきていて、00の公演のオープニングで流れる『overture』が響き渡る。それは地下牢の中にいる芸能賛成派の人々にも聞こえてきた。

凪沙父「……？音楽？この曲は…」

凪沙の父親は聞き覚えのある音楽が聞こえ顔を上げた。

―――
リーダー(以下「リ」)「収容施設でライブ？メチャクチャだ！」

　00スタッフからライブ再開の連絡を受け、キララドライブの光に向かって車を走らせるWOTA藍花星支部リーダーは言葉とは裏腹に楽しそうに笑っていた。助手席に座る護も楽しそうな笑みを浮かべている。

護「でも芸能解放を求めるなら最っ高の場所ですよあそこは」

リ「あっははは、最高だ！これだから00のWOTAはやめられん！」

危険が伴おうとも歌を届けに会いに来てくれる00をリーダーも護も、そしてファン達も一層好きになり、増々尊敬し憧れる。自分達も勇気を持ってDES軍に立ち向かい彼女達を応援し守ろうという思いが強くなった。

護「リーダー」

リ「ん？」

護「こうなったらとことんまでいきませんか！」

リ「―――フッ、当然だ！」

WOTA達を乗せた二台の車は収容施設へと向かって走った。

―――
ファン達「A！K！B！0048！ A！K！B！0048！」

南「そうだよ、全力で走る！声の限り叫ぶの！」

　人々は『overture』に合いの手を入れ、サイリウムを振りながら全速力で走り収容施設がある場所へ向かう。辿り着くとどんどん近づいてくるフライングゲットを大歓声で迎えるのだった。

―――
宇「よしっ、行くよ！」

76期「おー！」

　ステージ裏で76期生が気合を入れていると優子がやってきた。

優「見せてもらうよ、あんた達の輝きを」

優子は宇美に支えてもらって立っているAの肩を優しくぽんと叩く。

優「さ、行ってきな。センター！」

A「はい…！」

Aは笑みを浮かべ歩き出した。