【0048】希望の星になれ・７～76期研究生～ (ページ13)

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優「―――どこに行くの？」

た「…優子」

　高熱が出ているというのにたかみなは壁に手をつき、ふらつきながら通路を歩いていると優子に声をかけられた。優子はたかみなに歩み寄る。

優「藍花星での研究生公演続行の直談判？手を差し伸べてやる事なんてないって。自分達で這い上がってこれなきゃ意味ないじゃん」

た「でも！」

優「私も行くよ」

た「え」

たかみなはきょとんとした顔をする。

優「だってどうせ彼方にたかみなを譲るって決心は変わらないんでしょ。あんたのラストライブになるなら、こんな半端じゃなくてパーッといきたいじゃん！」

た「優子…」

優子はにっと笑ってたかみなの肩に腕を回して支えると、二人でゆっくり歩き始めた。

―――
ツ「”皆に会いたいから”……か」

ツバサはあっちゃんとの思い出を懐かしんでいると、不思議な現象が起こる。

？≪そう、その為にも……………扉を開く！≫

どこかから声が聞こえてきたと同時に、通信が入り複数のメンバーの姿がモニターに映った。

彼『ツバサさん！』

ツ「！あなた達…」

モニターに彼方が、そして後ろにはA達研究生が映っている。A達は真剣な表情でツバサに訴えた。

彼『私達に研究生公演の続きをやらせて下さい！』

ツ「危険よ！DESに捕獲されるわ」

智『会いに行きたいんです！』

ツ「！」

A『歌を届ける為に会いに行きたいんです…。届けて、それで、誰かの希望になりたいんです』

かつて13代目あっちゃんが言った言葉を聞いたツバサは無言になる。すると別のモニターにたかみなと優子、そして他の襲名メンバーが映り次々とライブ続行を懇願した。

た、優『私達からもお願いします！』

皆『お願いします！』

モニター越しに伝わってくる、メンバーの”ファンに会いに行きたい”という強い思いをツバサは感じていると、突然すべてのモニターが異常に光り輝きだした。

ツ「何！？」

オペレーター「わかりません！」

キララ達が辺りを漂い、ツバサもオペレーターも何がなんだかわからず混乱していると、またどこかから女性の声が聞こえてきた。

？≪届けたいの？届けたいんだ≫

この声はA達メンバーにも聞こえた。
ツバサは声に聞き覚えがあった。行方知れずになり、会いたくてたまらない大切な親友の声である。

ツ「…あっちゃん？」

？≪あなた達は会いに行きたいのね？想いを届ける為に≫

A「(この声…！)13代目のあっちゃん…」

宇「え？」