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父親の仕事を継ぐ気などなく反発し続けていた。
智「それでも……っそれでも夢を諦められなかったんです！私は絶対襲名して輝きたい！DES軍から皆を守って、昔00のライブを見て夢を貰ったように、私も皆に夢を与えられるようになりたいんです！」
智恵理の叫びからは夢にかける強く熱い想いがA達にビシビシと伝わってくる。智恵理を疑っている76期生達にこの言葉は嘘ではないと、本当にそう思っているのだと思わせるほどだった。
智「私は00を辞めません！辞めたって父の罪を償えませんし、Aさんへの誓いを破ることになるんです！たとえ何を言われても二度と逃げません！！」
A「！」
智恵理はそう叫ぶと背を向け走り出す。
―――こんな事を言うつもりはなかった。自分だって辛い思いをしていたんだなどと同情を誘うようなことを、被害者ぶったようなことを。
誰にも言うつもりはなかった本音をつい言ってしまった。智恵理も罪悪感で苦しみ、たかみなのことで辛い思いをしていたのに瑞穂にキツク言われ、何もそこまで言わなくていいじゃないか…と思ってしまい、怒りが爆発して叫んでしまったのである。
智恵理は目に浮かぶ涙を袖で拭い、後悔しながら走ってこの場から姿を消した。
A(…私に言ったこと、本気で守ろうとしてたんだ…)
智恵理の背をAは驚いた様子で見つめていた。
Aがアンダーをかけての勝負の日に熱を出して倒れた後、医務室で智恵理が「二度と逃げない」と言ったのだがAはその言葉を完全に信じていなかった。だがあれは本気だったのだ。
葉「…なによあの子。急に怒鳴って…」
晶「智恵理があんな怒鳴るの初めて見た…」
宇「…さっきの、嘘をついてるようには見えなかったな」
李「あれがあの子の本音…？」
姫「智恵理、泣いてたよ」
瑞「…別に泣いてはないでしょ。ちょっと涙浮かべてただけで…」
姫「泣いてたよ、心が」
不思議キャラの姫子だが妙に鋭い所があった。Aにも智恵理が泣いているように見えていた。
瑞穂は気まずそうにする。
A「…彼方さんに聞いたんだけど、あの子父親の事がバレてレッスンをサボった日に辞めようとしてたんだって」
恵「えっ」
晶「智恵理が？ほんとに？」
A「うん。レッスンに来ない智恵理を彼方さんが呼びに行ったら、部屋で荷物をまとめてたんだって。「父親の職業のことを黙ってた自分に00にいる資格はない」って言ったそうだよ」
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ピーマン
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作者名：空 | 作者ホームページ：http://id38.fm-p.jp/213/7772010/
作成日時：2017年8月31日 21時
