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広場で食糧の配給が行われており住民が並んでいる。
智「あそこでパンを配ってるみたい」
楚「楚方も貰ってこよー!」
鈴「だめですよ、ソナティ。配給は本当に必要とする人達の物です」
楚「そっか…」
配給場所に走りだそうとする楚方を鈴子が肩を掴んで止めた。
行列を作っている住民の表情は暗い。
A「この星、だいぶ貧しいみたいだね」
宇「うん…」
ツンドラスターの住民は配給を受けねばならないほど貧しいようだ。経済的に貧しい星だというのが窺える。
真「しかし、ここの人達って不幸オーラが半端ないっすね」
鈴「皆さん元気がないですね…」
凪「うん…」
智「心まで凍えちゃってるみたい…」
凪「これが完全芸能禁止の星の人達…」
葉「…そうだよ。これが完全芸能禁止の現実」
宇「音楽は禁止されて、街に音楽の一つも流れてない。こういう貧しい星じゃ他に楽しめる物もあんまりないかもね」
姫「音楽がなくても人は生きていけるけど、そんな世界寂しいよ。全然キラキラしてない。ここはそういう所だね」
A「そうだね…ここすごく寂しい」
ここの住民の瞳には希望や夢など、そういったものが見当たらない。キラキラした輝きがないのだ。77期生は完全芸能禁止の星の人間がどんなものか目の当たりにして衝撃を受ける。
A達はこの場を離れ道路に戻ると智恵理が口を開いた。
智「この星でライブするのって…どうなんだろう」
凪「えっ?」
智「ライブが終わればまた芸能を禁止されてしまうのに、夢を見させてまた取り上げちゃうようなこと…」
真「確かにそうっすよね…」
凪「でも!それでも!00のライブを観て欲しい!」
00のライブを見て夢を貰えた凪沙はツンドラスターの住民にもぜひ見て、夢や愛を感じてほしい。希望を持ってほしいと思っていた。
すると葉月が呆れた顔で口を開く。
葉「…わかってないね」
智「え…?」
葉月の言葉に智恵理は戸惑いの表情を浮かべた。
葉「00が何のために活動してるかちゃんとわかってるの?愛や夢を届けるのはもちろんだけど、歌を…芸能を守る為に、芸能をもっと広める為に活動してる。こういう芸能禁止の星でこそライブをして生の芸能を楽しんでもらうべきでしょ」
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作者名:空 | 作者ホームページ:http://id38.fm-p.jp/213/7772010/
作成日時:2017年7月15日 8時