【0048】希望の星になれ・４～76期研究生～ (ページ5)

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A「いっぱい買ったな～♪」

　Aは両手に紙袋を持ちながら、ルンルンとわかりやすいほどご機嫌な様子でアニメグッズ専門店から外に出た。紙袋や背負っているリュックにはアニメや漫画のグッズや雑誌、キャラクターのフィギュアが入っている。

A(ヲタ活ひさびさだな～。やっぱ楽しい！)
Aは00に入る前からアニメとマンガが大好きなオタクで、ヲタ活。ヲタク活動をしていた。その事は世間にあまり知られてない。

A「欲しかったフィギュアも買えてよかった♪人気あるから売りきれてるかもって思ってたし」

今一番ハマっている大人気ファンタジーアニメ『ドラゴンファンタジー』の主人公と仲間キャラクターのフィギュアを購入でき、幸せに浸りながら歩いていると頭上からよく知った声が聞こえてきた。

た『0048もだ～い好き！』

襲名メンバー『新発売！トッテのチョコレート！』

A(あ。これ新しいCMだ。確か先週撮影したんだっけか)
ビルの側面にあるスクリーンに流れる襲名メンバーのお菓子のCMが流れている。眺めていると、近くにいる幼い女の子がはしゃいだ声を上げた。

女の子「お母さん00だよ！かわい～。ねぇ、あのチョコ食べたい！」

母親「帰りに買ってあげるわね」

女の子「やったー！」

女の子は大喜びしながら母親と歩いていく。あの子も自分と同じように00が大好きで憧れているのだろう。女の子の様子をAは微笑ましく見つめていた。

A(私も買おうっと)

　近くのコンビニによってCMのチョコとついでにペットボトルのジュースを買い、少し歩いて街中を流れる運河に向かう。ベンチに座り、チョコを食べながらジュースを飲んで一息ついた。

A(たくさん歩いて色んな店で買物したからさすがに疲れた。でも楽しかったな。たっぷり遊べてよかった。
……友人さん、まだ彼方さん達と話してるのかな。久しぶりに会ったもんね、話すことたくさんあるか)

友人は無事に彼方、美森と仲直りできただろう。よかった、と思う。彼方にずっと友人は裏切り者だと思われるのは辛いから。
一緒についてきた智恵理はどうしてるだろうか。一緒に話しているのか、それとも一足先に帰ってるのかもしれない。智恵理を思い出すとどうしても嫉妬、僻み、悔しい気持ちが湧きあがりモヤモヤする。せっかくの休日くらいこんな気持ち忘れていたい。

―――ふと、脳内にぱっと夢で見た光り輝くライブが思い浮かんだ。