【0048】希望の星になれ・４～76期研究生～ (ページ1)

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7話　神聖なる惑星・秋葉星　続きページ1

友人「それにキララも輝かないままだよ」

智「！…その事もご存知なんですね……」

ファンの中にも気づいている人がいるかもしれない。自分が友達を蹴落としてでも襲名したいと思っていることを。そして普段の不愛想さをファンの前では一切隠してアイドルらしく振る舞う自分に。

美「…容赦ないのね。そういうとこ昔のままですわ」

友人「相手のことを本当に思ってるならキツくてもきちんと言うのが大切でしょ？」

美「ええ。そうですわね」

美森は小さく微笑んだ。
友人はいつもそうだった。ダメな所はダメとはっきりと言い、たとえそれで他人に疎まれても構わなかった。だが、最初からそうだったわけではない。

彼「でも智恵理は言葉の選び方とか人とのコミュニケーションがちょっと不器用って言うか、苦手なだけで自己中ではないと思うよ。少なくとも今はそうだよ。ほんとにただの自己中だったらこうして友人に会いに来て謝ったりしないよ」

友人「そうだね。そう思う。それも00に入ったおかげ…かな？
あのね、私は素の性格とアイドルとしての性格が違ってていいと思うんだよ。例えば3型目まゆゆさんはライブだと可愛いキャラで、完璧なアイドルぶりから”アイドルサイボーグ”って呼ばれてる。でも素の性格はクールであんまり喋らないでしょ」

智「はい…」

友人「ぶりっ子だって言う人がいるけど私は別にいいと思う。ほんとの性格がどうでもステージではちゃんとアイドルとして振る舞ってファンに夢を見せてるんだから。だから智恵理ちゃんも素の性格がクールだろうと不愛想だろうと別にいいよ。ただ仲間意識がないのはだめだけど」

よっぽど言いたいらしくきっぱりと言う。そして含み笑いをしながら彼方を見た。

友人「智恵理ちゃんのことAに色々聞いてさ、00に入った頃の彼方のこと思いだしたんだよね」

彼「昔の私のこと？」

友人「彼方って00入った頃私達に対抗心むき出しで「あんた達は襲名を狙うライバル。仲良しこよしする気はない」とか言って超感じ悪かったじゃん」

智「えっ…彼方さんが？」

いつも仲間のことを考え、仲間との信頼関係を大切にしている彼方が昔は自分と似ていたという事実に智恵理は驚いた。
彼方は後輩の前で恥ずかしい昔話をされ顔を真っ赤にする。

彼「ちょっと！後輩の前でその話はやめてよ！」

美「そういえばそうだったわね。話しかけてもあんまり喋らないし、いつも一人行動していて。懐かしいですわぁ」