【0048 next stage】希望の星になれ～76期研究生～ (ページ14)

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Aは憧れのエースにそう言ってもらえるまでに成長できて嬉しかった。
だが、優子ほどの高みへの執念さがないのでライバル心をギラギラと燃やしていない。もちろんメンバーは仲間でありライバルであるのはわかっているし今よりもっと輝く為の努力もしている。だが”歌を楽しむ”、”歌を皆に届ける”ことが信念なAは、一番を目指すことよりもそちらに重きを置いていた。

A「…優子さんより輝くなんてはっきり言える自信はないです。でもあっちゃんとして相応しいくらい輝いて皆に00の歌を楽しんでもらえるように頑張ります」

相変わらず優子さんはかっこいいな、と思いながら言い、ふっと微笑むのだった。

―――
た「―――熱海星の皆さん、こんばんは！私達は」

襲メン「AKB0048です！」

　いよいよ本公演が始まり、Aがセンターで『会いたかった』を披露した後全員で挨拶をした。大歓声が響き渡り、Aをあっちゃん、と呼ぶ声がいくつも上がる。

A「皆さんこんばんは。私は熱海星出身の、元76期研究生の名字Aこと14代目前田敦子です。長い事襲名できず不安や焦りを感じてましたけど、まさかあっちゃんを襲名させて頂けて驚きました。こうして凱旋ライブをする事が出来てとても嬉しく思います。まだあっちゃんらしくなれていませんが、あっちゃんとして頑張って皆さんに芸能を楽しんでいただこうと思います。よろしくお願いします」

深々とお辞儀をするAに歓声と温かな拍手が送られる。
この大勢の観客の中に家族や友達、そして元友達やクラスメイトらがいるのだろう。どこにいるかわからないが、変身した自分を存分に見せてやろう。私だって変わることができたのだ、と胸を張って新たな自分を見せ、そして熱狂させて見せると緊張しながら改めて思った。

た「それではさっそく次の曲にいきたいと思います！あっちゃんといえばこの曲、『フライングゲット』！」

メンバーが全員ポジションに着くとイントロが流れ、ライブが再開される。
Aをセンターにして、キララに負けないくらい輝いた笑顔で歌い、息の合ったダンスパフォーマンスを披露した。

客「ダンスすごっ！」

客「研究生もすごかったけど襲名メンバーはもっとすごいね！レベルたか！」

客「あっちゃん歌もダンスもうまいじゃん！」

客「あっちゃーん！」

観客からより大きな歓声が上がる。白熱する彼らを見たメンバーも白熱して輝きが高まり、観客はさらに熱狂する。