【0048】希望の星になれ・２～76期研究生～ (ページ25)

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だから自分のことをわらわと言ったり、喋り方が語尾に「～じゃ」と付ける古風な喋り方をしているのだろう。少女は興奮した様子で怒鳴った。

少女「客達のマナーの悪さもいかんが、お主もあんな気合が入ってないから客に無視されるのじゃ！悔しくないのか？腹立たしいと思わんのか？見返してやろうとは思わぬのか！」

A(思ってるよ。けどそれ00ファンの前で口に出せるわけないじゃん)

少女「…お主、今「そう思ってる」って思ったじゃろう」

A(えっ)

少女「そういう顔をしておったぞ！そう思ってるならなぜはっきり言わん！そのはっきりしない所もよくない、言いたい事ははっきり言わぬか！ファンに嫌われまいと前に出るのを嫌がって、だからお主は同期の中で目立たんのじゃ。そこの鰐淵恵と柳川葉月の気の強さを見習え！」

A(それめぐ達にも言われてるよ…)
こんな幼い子供にまで言われるとは情けない。Aはへこむ。

少女「…わらわはお主に意外と根性がある事もちゃんと努力しているのもわかっておるぞ」

A「え？」

少女「以前より歌もダンスもうまくなっておる。きちんと見ていればわかるものを、あの観客共は見てもいないとは…まったく…」

スタッフ「時間です」

スタッフに誘導され、少女はまだ言いたい事がある！と叫ぶが強引にAから離された…その時だった。

―――ドオオォォン！！！

皆「きゃあっ！！」

爆発音が響き、ドーム全体が揺れた。煙が上がりあちこちから悲鳴が聞こえる。少女は突然の揺れにバランスを崩し尻餅をつく。Aは慌てて席を離れ駆け寄った。

A「大丈夫？」

少女「う、うむ。一体何ごとじゃ？」

恵「何で爆発が…」

宇「…まさか、もしかして！」

宇美が何かに思い当たり、Aもまさか、と嫌な予想をしているとポケットに入れているインカムから通信音が鳴った。76期生全員インカムを耳に付けるとツバサから指示が入る。

ツ『来たわ、DESよ！』

A(DES？織音のアンチじゃなくて？)

ツ『上空にDESの無人機数機と輸送機を確認、降下部隊の可能性が高いわ！襲名メンバーはファンの安全を確保。研究生は迎撃。思いっきりやりなさい！』

晶「えっ！？私達だけ！？」

恵「やるっきゃないよ！」

姫「せっかくの握手会を邪魔しに来るなんて最低」

瑞「あいつら！絶対許さないんだから！」

宇「マイクサーベル取ってくる！」

宇美がすぐさまテントから走って出て行く。