【0048】希望の星になれ・２～76期研究生～ (ページ18)

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友歌が怒りを露わにして智恵理を睨む。アンチだけでも辛かった織音は智恵理にまで厳しく言われ、耐え切れなくなり涙を零しながら走って部屋を出て行った。それを見て凪沙が智恵理に詰め寄る。

凪「どうしてあんな事言うの？智恵理だって見たでしょあれ！あんなの見ちゃったら誰だって普通じゃいられないよ！」

智「…困るの……あの子にあんな事で諦めてほしくない。そうでないと…叶わない。私の夢が…」

智恵理は顔を伏せ、呟く。すると凪沙がぱあっと嬉しそうな顔をした。

凪「ねえ、それってもしかして！」

牛「しょうがないわねぇ…。ちょっと呼び戻してくるからとりあえずあんた達は続けなさい」

凪「あ、はい…」

牛山がレッスン室を出ていき、さっそく踊りの練習を始める智恵理に凪沙がちらりと視線を向けた。すると先程から智恵理を睨んでいた瑞穂が怒鳴りつける。

瑞「辛い思いしてる同期にあんなこと言うなんて！あんたそれでも仲間なの！？」

葉「智恵理にとって仲間じゃないでしょ。だって自分さえよければそれでいい自己中なんだから。そんなだから今だに同期にも他の誰にも信用も信頼もされずにぼっちなんだよ」

智「！」

冷たく吐き捨てられた葉月の言葉に智恵理はぴくりと反応する。しかし反論はせず険しい顔で黙り込むだけだった。
A(自己中だって自覚はあるのか…)

美「葉月、それは言い過ぎですわ」

凪「智恵理は私と織音と友歌で昔約束した「一緒に00になってステージに立つ」って夢を叶える為に頑張ってるんです！ちょっと言い方が不器用なだけで、自分さえよければいいってわけじゃないです！」

凪沙達が約束した夢の話を聞いたAはえ、と目をぱちくりさせる。

A(確か凪沙達って昔智恵理と友達になって、それで00のライブ見たって話だったよね。ふうん、そんな約束したなんて昔の智恵理は今と性格違かったみたいだね。
…でもさ、凪沙、悪いけど智恵理が自己中じゃないってのは信じられない。智恵理、信じられるだけの行動してないでしょ)

智恵理だけでなく他の77期生も信頼しているわけではないが。
まだ研究生達はひとつになれていなかった。

瑞「どうだか！智恵理のさっきの言葉には神経疑うよ。ほんと智恵理って信用も信頼もできない。将来同じステージに立ちたくないよ！」