空に焦がれたあの日の俺へ。 (ページ9)

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レシーブ練をしながら、日向に気になっていたことを聞いた。

「お前さぁ、影山嫌いなのか？」

「嫌いっつーか何て言うか…初対面でも印象が最悪だったからな！
出会って数秒で「体調管理ができてない」って怒られた」

「何だよ、その出会い方(笑)」

「まぁ、悪い奴じゃないんだよな。おれがゲームしてる時もマンガ読んでる時も
アイツはずっとバレーをしてる。おれ以上にバレーと真剣に向き合ってるからこその
あの口の悪さなんだろうな」

「お前…そんなに色々考えてたんだな。もっと本能だけで生きてんのかと思ってた」

日向にブツブツ言われながらレシーブをする。

さっきよりはマシになったか。

「おーい、お前等ぁー。そろそろ片付けるぞー」

「はーい」

ボールをカゴに投げ入れてネットを崩す。

朝練の時にもう一回立てないといけないのか…面倒くせ。

「望月、今「面倒くさい」って思っただろ」

「思ってませんけど」

「案外、顔に出るタイプなんだな(笑)」

「…菅原さん」

「ん？どした？」

「……いつから気づいてたんですか？俺がレシーブできるって」

菅原さんはストレッチをしながら「入部初日かな」と笑った。

「え…」

「それに名前でだいたい察しはつくべよ。大地も気づいてそうだし。気づいてないのは
日向くらいじゃないかな。影山はどっちか分かんねーけど(笑)」

……そんなに早くバレてたとは。