空に焦がれたあの日の俺へ。 (ページ30)

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タイムアウト中、青城は焦っていた、

「話と違う」と。

「(まあ、あの影山がって思うよな。日向がトスに合わせてるんじゃなくって、
影山が日向に”打たせている”んだから。)」

「はい、望月」

「ありがとな、山口」

俺はドリンクを受け取り、乾いたのどを潤した。

…青城のサーブ…まだ抑えてんのか？

「なあ、山口」

「？」

「青城のサーブ…弱い(・・)んだよなぁ…」

「十分強いと思うけどなぁ」

ピーと笛が鳴り、タイムアウト終了。

今は試合とは逆の立ち位置。

日向が後衛で、影山と月島が前衛。

「月島＆影山のブロックの威圧感は青城に負けず劣らずだな」

「あの2人に前、立たれたくねーな(笑)」

縁下さんが「けっけんかすんなよ、なっ？」とドギマギしている。

何だか申し訳なくなってくる。

まあ、ドシャっとだったから別にいいけど。

「ナイスブロックー」

「おしっ！」

「ちょっと。今止めたの僕なんだけど」

「あ”！？俺の手にも当たった！！」

澤村さんが「お前等…」と言いかけた時に

俺は重ねて「月島、影山」と2人を呼んだ。

「「？」」

「それ、次やってみろ？ケチャケチャにすっぞ」

「「っ！？」」

「望月、威圧感！日向がビビってるぞ！」

そんなこんなで25対22、第2セットは烏野の勝利。

休憩中、いつも強気な影山が珍しく「油断駄目です」といった。

まあ、そりゃそうだ。

「向こうのセッター、控えの奴だもんな。多分だけど」

「ああ」

「「「えっ！？」」」

第3セット開始直後、女子生徒の黄色い歓声が聞こえてきた。

「げ、やっぱり…」

「及川だ………」

影山は及川さんの性格の悪さは月島以上だといった。

確かにな。

「やっほー、トビオちゃん久しぶり～育ったね～
元気に”王様”やってる～？」

ホント、嫌な人だ。

「Aちゃんも久しぶり～元気～？」