空に焦がれたあの日の俺へ。 (ページ20)

今日:21 hit、昨日:19 hit、合計:15,571 hit

第9話　コンビ誕生。ページ20

どんどん、影山のトスの精度が増していく。

…これが、セッターとして本領を発揮した”影山飛雄”。

「そう何本も抜かせるかよ！！！」

「…あちゃー、冷静沈着が取り柄のクセに」

月島はまんまと日向の囮に引っ掛かった。

田中さんをフリーで打たせては危険だ。

「痛っー…さすがのパワーだな。触れねーわ」

「ワンチしてるくせに何言ってんの？」

「ドシャット決めねーとブロックの良さ無いじゃん」

「はぁ、どいつもこいつもキモチワルイ」

＿＿＿第2セット

「正直、決定力にかける月島チームはキツイかと思ってたけど、
…そんなこと無かったな」

「っしゃ！」

「さすが望月…。スパイクを全部拾ってる…」

「田中のスパイクとか、怖くて触れねーもんな」

結局、日向・影山チームの勝利。

「何なんだよ…アイツ等。敵うわけないじゃん」

「にしてはちゃんと本気だったじゃん(笑)」

「五月蠅い…………」

コイツ、さっき日向に握手迫られて避け続けて疲れてやがる…。

「山口、お前案外上手いな。月島の腰巾着かと思ってた」

「一応経験者だからね。にしても望月レシーブ上手いなぁ」

「別に、んなことない」

その後、日向たちはキャプテンに入部届を出していた。

あと、マネージャーさんがジャージを持って来てくれた。

「うわ、さすがカラス…真っ黒だな」

1年で色々話していると物凄い音を立てて誰かが入ってきた。

「組めた！！組めたよーっ練習試合！！！
相手は県ベスト4！！”青葉城西高校”！！」

「ゲッ」

「”青城”…どうやって組んだんだろ。裏金か？」

「止めなさい」

「イテッ」