第7話 ”持たざる者”のことば ページ16
「…(今、影山は100パー田中さんに上げようとしていた。なのに日向の声にとっさに反応して
あそこまで正確なトスを…、並みのセッターじゃできねぇぞ…)」
「おい、お前ら
「クイック??」
「今みたいな速い攻撃だよ!!」
…日向は本当にバレーの知識ねえな。
「合わせたこともないのに、速攻なんて無理だろ」
「(影山、無理って言葉知ってたんだな)」
「”王様”らしくないんじゃなァ〜い?」
「今打ち抜いてやるからまってろっ!!」
「まァーたそんなムキになっちゃってさぁ、なんでもがむしゃらにやればいいってモンじゃ
ないデショ。”人には向き不向きがあるんだからさ”」
「お前ぇはいちいち突っかかんな」と俺は月島に回し蹴りをした。
「…………確かに、中学ん時も…今も…跳んでも跳んでもブロックに止められてばっかだ」
…バレーボールは”高さ”が重要な競技。
いくら高く跳べても、圧倒的な身長差は埋まらない。
「だけど
___あんな風になりたいって、思っちゃったんだよ。だから、不利とか不向きとか
関係ないんだ。この体で戦って、勝って勝って…もっといっぱいコートに居たい!」
…………
「…だから、その方法がないんでしょ。精神論じゃないんだって。
”キモチ”で身長差が埋まんの?
人には向き不向きがある。
それが”キモチ”で埋まるなら…何だってしたさ、俺だって。
「…スパイカーの前の壁を切り開く…その為のセッターだ」
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ミックスジュース - ろんなさん» 教えていただきありがとうございます!ちゃんと外しておきました (1月11日 18時) (レス) id: a3d2a4144a (このIDを非表示/違反報告)
ろんな(プロフ) - オリフラ立ってますよ… (1月10日 6時) (レス) id: 1a788f23e1 (このIDを非表示/違反報告)
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