Secret Princess【名前変換】 Part.2 (ページ7)

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「お喋りはそこまでにしてもらっていいですか。」

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錆びついたギィっという音が響く

ぼろぼろのドアがゆっくり開けば

あのカッコイイ黒のスーツを身にまとった裕翔がいて

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「お前、確か…………」

裕翔「はーい、だから言ってんじゃん。お喋りはそこまでって。」

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キリっとした彼の瞳は鋭い。相手も一瞬怯んだ。

けれど、その男は私を立たせると、首元にナイフを当てる。

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「コ、コイツがどうなってもいいのかよ。」

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裕翔「やっぱり、そう来たか。でも、そんな

偽物のナイフで人のこと刺せないんじゃない?」

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あ「えっ、偽物…………!?」

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「は!?えっ……に、偽モノなわけ……っ!」

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犯人の手首を彼が蹴りあげて、ナイフが宙を舞って

床へと落ちる。

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裕翔「そう、偽物なわけないんだ……よ!」

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「うっ……」

裕翔「俺らのお姫様に手出すと痛い目合うの分かってたでしょ?

侑李、大貴、警察に連絡。」

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小さなマイクに裕翔は呟いて、二人の了解という声が聞こえる。

一人で自分よりも体格のいい男を捕まえた彼は

私の手首にかかった手錠に触れた。

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裕翔「もう、大丈夫。手首……痛かったね。

つーか、鍵……どこだ?コイツのポケットか?」

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涼介「違うよ、コイツのポケット。

見つけたよ、お姫様を解放する鍵をね。」

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のびている男がまた増えた。突然に現れた涼介君は

丸でごみを捨てるように男を投げ飛ばして

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鍵を裕翔に投げた。

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裕翔「涼介、サンキュ。」

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涼介「ん、いや……元はと言えば俺らのミスだしね。

Aちゃん、怖い思いさせてごめんね。」

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手首が解放されて、優しい言葉が投げかけられて。

ぽろぽろと涙が零れ出れば、その涙をすくってくれる。

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裕翔「本当にごめんな、もう……こんな思いさせねぇから。」

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何て言ってくれる騎士のような彼に私は迷わず抱き着いて

そのスーツを涙でぬらした。

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