Secret Princess【名前変換】 Part.2 (ページ32)

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“A”

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もうそんな風に私を呼んでくれる人とは会えない?

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あ「お嬢様って呼ばないで!前も言ったはずです!

私はお嬢様なんかじゃない!」

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裕翔たちがいる世界がいつの間にか当たり前になっていたから

いない世界は私の“いつも”の世界じゃない。

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ただ、それでも時間はいつも通り正確に進んでいき

夜が明け、朝になった。

・

いつもなら涼介君が朝ごはん作ってくれるのに。

いつもなら朝の情報番組を見ながら

侑李君と大貴さんが盛り上がっているのに。

いつもなら私が起きていたことにすぐに気づいて

一番最初に“おはよう”って言ってくれる裕翔がいるのに。

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誰の声も響かない、何一つ音がしないリビングは

おいしそうな香りがしないキッチンは私と同じく寂しそうだった。

・

食欲何て無くて、とりあえず水分補給だけして

ローファーを履いて鞄を肩にかけて、

一歩、家の外に出ればさっと黒のスーツの人が私を囲む。

・

「学校までお送りします。学校内での警護ですが……」

あ「やめてください。私は守られるような人じゃないもん。」

・

「ですが、何かあったら……」

あ「何もないもん。学校で何か起こったことないですから。」

・

私は車に乗らずして学校に向かおうとした。

だけど、肩がグイッと掴まれたの。

・

あ「何です…………っ!」

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ちゃんと会うのは初めてだ。

朝からビシッとスーツを着て、ネクタイをかっちり締めて

私よりもたくさんの人を周囲につけているその人は

・

裕翔の大切な人を奪った人。

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