Secret Princess【名前変換】 Part.2 (ページ23)

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涼介「裏口から回る?それとも正面突破?」

裕翔「ここは正面突破……しかねぇだろ。」

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もし、裏口から入れるのならそちらも見張りがいるはず。

いないってことはこの入口しかあの部屋に辿りつけないってことだ。

・

涼介「俺が二人を引き付ける。Aちゃんのこと頼んだよ。」

・

夕方になってもまだ太陽がじりじりと照り付ける。

涼介は道を聞くふりをして、見張り役の二人に声をかけた。

・

「んなこと知るかよ。」

「つーか、お前……」

・

涼介「あれ、もしかして俺のこと知ってます?」

・

なるほどね、Aの周りにいる俺らのことは

調査済みってことか。

・

「おい、あの女の………っ!」

裕翔「残念だけど、お前らの負けだよ。」

・

仲間に電話を掛けようとしたヤツの頭を軽く殴って気絶させ、

涼介が残りの一人を締め上げる。

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階段をゆっくりと上がれば、やっぱり予想通りで

ある事務室の前に男が一人いた。

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裕翔「動くな。」

「チッ……テメェ……」

・

裕翔「金も俺らのお姫様も返してもらうからな。」

・

きっと、Aを解放するつもりは無かったんだろう。

その男のポケットにしまわれたナイフを見つけて

自分の胸ポケットにしまいこんだ。

・

そして、一度呼吸を整えて神経を集中させて。

そうすれば、俺の耳に届いた弱々しい声。

・

“バイバイ”

・

何言ってんだよ。

思いっきりドアを蹴りあげれば

生温かい空気が俺の体を包み込む。

・

彼女の目を覆っている布を外して、華奢な体を抱き締めた。

・

裕翔「バイバイ……何て言うなよ。俺が守るって言っただろ。」

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