第42話 ページ49
「紅覇様!!」
絨毯から降り紅覇の元に行くと、紅覇は腕に大怪我を負っており、見ているだけで痛みが伝わって来るようだった
「あ、兄王様...申し訳ありません、先鋒を買って出ながら...甚大な損失を......こ、此度の戦は...西方進出の重要な...」
痛みに顔を歪めながらも、自身の失敗を謝罪する紅覇...
武将になったからには己のプライドと部下たちは守らなければならない
Aは必死に紅炎に尽くそうとする紅覇を誇りに思っていた
紅炎が紅覇に刃を向け、部下たちが慌てるなかAは冷静だった
紅炎は誰よりも兄弟を大切にしている...そんな紅炎が紅覇を傷つけるはずはないと確信していた
そんなことが出来るのは二人が固い絆で結ばれているからである
「癒せ。"フェニクス"!」
そう紅炎が唱えると、紅覇の腕を羽が包み込み、みるみる紅覇の腕を治していく
「お、折れた腕が元に!!」
「ありがとうございますっ!ありがとうございますっ!!」
紅覇の直属の部下である魔導師が紅炎に何度も頭を下げる
「良かったです!紅覇様!!」
しかし、等の本人は苦虫を噛み潰したような不服に満ちた顔をしていた
「僕はまた、炎兄に迷惑を...」
「そんなことはない」
うなだれていた紅覇にAが歩み寄って行く
「A様...」
「A姉...でも僕は、沢山の...部下を殺してしまって...」
Aは片ひざをつくと紅覇の頬に手を当て自信と目が合うよう、そっと持ち上げた
「お前のおかげで助かった兵たちもいる。お前がいたから助けられた命だ」
すると一瞬ではあったが、Aが着けている指輪が淡い光を放った
紅覇の顔色がみるみるよくなっていき、生気が戻ってきたような感じがした
「その命を助けるため一緒に戦ってくれないか?」
「....もちろんだよ、炎兄に任せっぱなしじゃいけないからね」
紅覇の眼には確固たる意志が宿っていた
Aは微笑むと紅覇を立ち上がらせ、紅炎の元に向かった
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アオイ(プロフ) - 亜純さん、コメントありがとうございます!期待に応えられるよう、これからも頑張っていきます! (2017年8月24日 5時) (レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
亜純(プロフ) - 更新頑張って下さい!応援しています! (2017年8月24日 2時) (レス) id: f65f9d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - ベルさん、コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2017年6月28日 22時) (レス) id: 732a1e3f63 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 初めから読みました!更新楽しみに待っています! (2017年6月27日 20時) (レス) id: 5a526b3f59 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 雅さん、コメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします!! (2017年6月3日 8時) (レス) id: 732a1e3f63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アオイ | 作成日時:2017年3月9日 21時