第３８話 ページ44
Aは半ば無理やり白龍を自分の部屋へつれていった
何事かとAの部屋に来た侍女たちに着替えを頼み白龍を椅子に座らせた
「脱げ」
いきなりのことで白龍もたじろぐ
「ああ、言葉が足りなかったな…傷を手当てするから脱いでおけ、私も隣で着替えてくる」
そう言うとAは隣の部屋に続く扉から出ていった
白龍も言われた通り雨でびしょ濡れになった服を脱ぎ上半身裸になった
すると、いっときしてAが先ほどまでとは違い幾分動きやすそうな服で入ってきた
「じっとしてろよ」
Aは綺麗な布で白龍の傷を拭っていた
「…これくらいでいいか」
だいぶ綺麗になったがまだ傷は塞がっておらずズキズキとした痛みが白龍の顔を歪ませる
すると突然、白龍の額に柔らかい感触がした
驚いて顔を上げるとすぐ近くにAの顔があった
「な、何を…」
動揺する白龍が面白かったのかAはふふっと笑う
「可愛いな…大丈夫、手を出したりはしない」
その一言で顔を真っ赤に染める白龍
「…だいぶ塞がったな、血も止まった事だし」
Aの言葉でハッとなる白龍
考えてみれば先ほどまでの痛みがほとんど感じられない
いちばん傷が酷かった脇腹を見てみると…
ゆっくりではあるが傷が段々と塞がっていくのが分かった
「これは…！」
驚きが隠せない白龍
信じられないとでも言うようにAを見つめる
「これは私の金属器、`フィラウィード‘の能力だ」
「しかし、フィラウィードは時の金属器では…」
「そうだ…だから時を早めた……お前の治癒能力のな」
「俺の治癒能力…」
「ああ、通常の１０倍ほどに早めた」
「そんなことが…初めて知りました」
「まあ、知っているのが私と白龍だけだけどな」
Aは、はにかみながら答えた
「紅炎殿は…」
「知らないよ。コッチのよりあっちのフェニクスの方が効率が良いからな、これは魔力をかなり消費するからな…私もあまり使わない」
「………どうして、俺にそこまで」
「大切だからだ」
白龍の問いに間髪いれずに答えたA
「一人で抱えこもうとするな…お前には白瑛がいる。もちろん私も」
そういうとAはそっと白龍を抱き締めた
「無理はしないで…また私を置いていかないで…」
その意味が分かった白龍は目を見開いてどうするべきか迷ったが…
Aの背中に手を回しきつく抱き締めた
「お前のことは俺がきっと守る」
_________白雄兄上に変わって…
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アオイ(プロフ) - 亜純さん、コメントありがとうございます！期待に応えられるよう、これからも頑張っていきます！ (2017年8月24日 5時) (
レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
亜純(プロフ) - 更新頑張って下さい！応援しています！ (2017年8月24日 2時) (レス) id: f65f9d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - ベルさん、コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2017年6月28日 22時) (レス) id: 732a1e3f63 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 初めから読みました！更新楽しみに待っています！ (2017年6月27日 20時) (レス) id: 5a526b3f59 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 雅さん、コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！！ (2017年6月3日 8時) (レス) id: 732a1e3f63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオイ | 作成日時：2017年3月9日 21時
