第３５話 ページ41
翌日、Aたちは紅徳と玉艶の元に向かった
ギイィィと荘厳な扉が開けられると、中からお香の匂いが漂って来た
奥には見る影もなくなった紅徳が横たわっており、すぐそばで玉艶が座っていた
「お帰りなさい．．．愛する息子たちよ．．．」
玉艶が近くに寄れと言っているが皇女たちは変わり果てた父の姿を見て怯えていた
「お、お父様．．．」
紅玉は震えてしまい涙を目にいっぱいためていた
そんな紅玉の肩にそっとAは手を当て、紅炎は妹たちを庇うように前へ出た
「陛下は病で．．．？」
「ええ．．．ずっと患っておられたけど．．．さあ皆、父上にお別れを言って」
兄弟たちが次々に弔いをする中、スッと腕が伸びて来て紅炎の胸元にしがみついた
「紅炎．．．もう私にはあなたしかおりません。支えてくれますね？最愛の息子よ．．．」
そう言って玉艶は紅炎の服の中に手を当て忍び込ませ、胸板に頬をすり寄せた
その姿を見て、紅覇や紅明などその他の皇女たちも顔をしかめる
Aも流石に見ていられなかったのか、顔を伏せた
「A．．．貴方も分かってくれますよね？」
その言葉にAはドキリと心臓が波打った
皇帝が亡くなった現在、次期皇帝は紅炎でほぼ決まりである
その紅炎の妃であるAが皇后になれるとは限らない．．．
玉艶や神官たちなどが異議を唱えれば、紅炎の隣に居られるのはAではなく、玉艶となる
白徳が死に玉艶が紅徳と契りを結ぶ事になったのと同じ事である
現に、紅炎や紅明、紅覇やその他の皇女たちの母親は宮廷にはいない．．．
「A．．．」
念を押すような声色にAはただ頭を下げる事しか出来なかった．．．
紅炎はグイッと玉艶を引き離し、チラッとAの方を見たが、
Aは気づかないように、紅炎に目を向けることは無かった
「では、陛下の遺言を読み上げます。
『朕、終わりに臨んで遺詔を託す。是れを以て位を纂ひ皇位を譲る______
��煌帝国第三代皇帝��は．．．
練 玉艶。並びに帝国��神官��一同是を輔よ。国事を委す』
「「「「「「！？」」」」」」
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アオイ(プロフ) - 亜純さん、コメントありがとうございます！期待に応えられるよう、これからも頑張っていきます！ (2017年8月24日 5時) (
レス) id: 07a1761182 (このIDを非表示/違反報告)
亜純(プロフ) - 更新頑張って下さい！応援しています！ (2017年8月24日 2時) (レス) id: f65f9d6e58 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - ベルさん、コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2017年6月28日 22時) (レス) id: 732a1e3f63 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 初めから読みました！更新楽しみに待っています！ (2017年6月27日 20時) (レス) id: 5a526b3f59 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 雅さん、コメントありがとうございます！これからもよろしくお願いします！！ (2017年6月3日 8時) (レス) id: 732a1e3f63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アオイ | 作成日時：2017年3月9日 21時
