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有無を言わさず告げられた半強制的な休暇をご主人にお願いして、ついに明日はお休みの日となった。
私が自分から休みが欲しいなんてお願いすることは今まで1度も無かったので申し訳なく言ったのに寧ろ笑顔で休みなさいと承諾してくれた。



ご主人に挨拶をして夕日が沈む街を歩く。

明日は何着よう。そもそもあれから会ってないけれど時間も何も分からない。



…これってやっぱり家の電話から連絡した方がいいのでは。沖田くんに渡されたちいさな紙切れを眺める。




綺麗とは言い難いけれど少しぶっきらぼうで、どこか丸みのある字で綴られた電話番号。

連絡して来いって意味だとは分かるけれど、恥ずかしながら携帯電話を所持していない私には不可能だった。




家の電話ですればさすがに何か言われそうだし。携帯電話持ってないって言うタイミングも逃したのでずっと悩んでいれば前日になってしまった。やはり公衆電話かな。それしか手段は無いよね。





そうと決めてまだ店近くの帰路にある公衆電話に向かおうとした瞬間、壁にもたれかかっている沖田くんを見つけた。





「なんで連絡くれないんでぃ」






まさか無くしたとか言わねぇよな。と不貞腐れた表情でこちらをじとり、と見つめる目に慌てて胸の前で両手を大袈裟に振る。





「ち、違います!…その、携帯電話、もってなくて…」
「は?」





私の回答に拍子抜けしたように目を丸くした沖田くん。そりゃそうだよね、うん。今どきの若い子が携帯電話持ってないなんて。同期もみんな携帯で彼氏と連絡してるし。





「それで、…今から公衆電話で、連絡しようと…」
「公衆電話で逢引の約束するとかいつの時代ですかぃ」
「いま江戸時代ですけど」
「時代でも流行っつーもんがあんでしょう」





沖田くんは小さくため息を吐いた。ん?というか聞き逃したけどいま逢引って言った?それってやっぱりデート、ってこと?今度は私が目を丸くする番だったけれど、そんな考える暇もなく沖田くんが打って変わって口角を上げる。あ、これは人をバカにする時の笑顔だ。





「とんだババアでさァ」
「急に悪口!?」
「まぁいいや。そういうことなら」





ほら、行きやすぜ。ともたれかかっていた壁から体を離し、手はポケットに入れたまま歩き出す沖田くんに慌てて着いていく。

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尾っぽ(プロフ) - ままさん» 更新頑張ります!! (8月22日 21時) (レス) @page31 id: 96e7b68837 (このIDを非表示/違反報告)
まま - つづきを!! (2023年4月13日 22時) (レス) @page27 id: 21c8ee624a (このIDを非表示/違反報告)
尾っぽ(プロフ) - かっちさん» コメントありがとうございます!原作の沖田くんが好きなので笑自由奔放な沖田くんに振り回される夢主ちゃんが可愛いですよね笑更新頑張りますね^^ (2023年3月5日 8時) (レス) id: 96e7b68837 (このIDを非表示/違反報告)
かっち(プロフ) - この作品大好きです!!特に夢主ちゃんが可愛くて……!沖田君もキャラ崩壊一切無くて、カッコいいですね!更新待ってます。 (2023年3月4日 14時) (レス) id: 1b6cbbdaba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:尾っぽ | 作成日時:2023年2月17日 20時

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