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story.16 ページ24

no side

「アルビノってなんの話だ?」

不思議そうにカラ松が尋ねる。それを聞いた一松は怪訝な顔をしたが、重いため息を一つ吐くと、ゆっくりとだが、説明を始めた。

「……アルビノ個体。遺伝子の関係でごく稀に全身真っ白で生まれてきた生き物のこと。……カエルなんかはわかりやすいけど。
人間の場合は、主に髪の毛などの毛の部分とか、目とかが白い。アフリカ大陸だっけ……そこじゃアルビノと【自主規制】したら病気が治るつって売られてるらしいよ……以上。なんか質問ある……」

その場の空気が少し重くなった。
一松は表情には出さないものの、これを言った事を後悔しているようにみえる。
ただ1人、レインだけは相変わらずほのぼのとしているが。

「っていうかさ」

チョロ松がこの場の空気を変えようとしたのか、それとも純粋に気になったのか、レインに向かって声をかける。

「レインちゃんってなんでここにいるの?見た感じまだ未成年だよね?何があったの」

レインはうーん……と明るい感じで軽く唸り声をあげる。

「私の能力がなんかよくわかんないんだけどすごいらしいのと、私が白だからだと思う!」
「そ、その、その能力って?」
「えーとね、相手の能力を二倍でコピーできるの!一回コピーしたらいつでも使えるよ!秘技は……なんだっけ?」
「いや僕に聞かないで!?」
「フッ、時の流れは残酷にすぎるのと同時に、人の記憶も残酷に忘れ去られるもnふぐぅっ⁉なんでた一松…」

カラ松の言葉を遮って一松がみぞおちにグーパン。カラ松は苦痛に顔を歪めるが、すぐ挽回するため前髪をおしゃれに搔き上げる。挽回不能だが。

「能力コピー二倍って…すご!お兄ちゃんよりチートじゃん!泣くわ〜」

おそ松はカラ松を横目で見て、笑わないように必死だ。誤魔化すように、話題を振る。

「NO!ごめんね泣かないで!」
「レインちゃん純粋!」

このページだけを切り取ってみると、ただのほのぼのとした茶番劇だろう。
だが、ここは敵の本拠地である。やる事を済ませ、とっととずらかるに越したことはない。
それに気づいたのはおそ松。

「ねぇレインちゃん。ここの階にあるはずの資料室って知らない?俺たちそれ探してるんだけどね〜。教えてくれたらレインちゃん逃亡すんの手伝ってあげるけど?」
「OK!場所は知らないけど、ちょっと待ってね!」

そう一言4人に告げると、レインは目をつぶり、4人をあるドアの前に連れて行った。
そこは、大量の紙のある資料室だった。

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葡萄ゆづゆ(プロフ) - まま松さん» コメントありがとうございます!まま松さんの小説は大好きなのでそう言われて嬉しいです!これからも生暖かい目で見てくれたら幸いです! (2017年9月4日 16時) (レス) id: 9a1ec58e55 (このIDを非表示/違反報告)
まま松(プロフ) - 男主は初めて拝見させていただきました!とてもリズミカルで面白かったです!六つ子の会話とかが本物っぽくて笑ってしまいました(笑)更新頑張ってください! (2017年9月1日 17時) (レス) id: adb325526a (このIDを非表示/違反報告)
葡萄ゆづゆ(プロフ) - butterflyさん» ありがとう!めっちゃ嬉しいよ(●´ω`●)butterflyも作品作ったら見せてね!! (2017年8月18日 11時) (レス) id: 9a1ec58e55 (このIDを非表示/違反報告)
butterfly - やっぱり文章綺麗ですごいねゆづちゃん!参考にさせていただいております( ´∀`) (2017年8月17日 23時) (レス) id: 97c9d8dadd (このIDを非表示/違反報告)
葡萄ゆづゆ(プロフ) - ありがとうございます!!カラ松語が苦手なもんで…笑 褒めていただけて光栄で嬉しさで頭がいっぱいです!!頑張ります!! (2017年8月5日 14時) (レス) id: 9a1ec58e55 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葡萄ゆづゆ | 作成日時:2017年5月6日 17時

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