76話 アリザ、ハンターと赤。 ページ32
行きつけの喫茶店で、
お茶をしようと思っただけだった。
レインを見つけて、
駆け寄ったときに見た男の顔が…………
忘れもしない兄様とレインを殺した奴だった。
とっさに目が赤く反応してしまい、
奴の横にいた青年に腕を捕まれる。
レインは睡眠薬か何かで眠らされ、
私はそいつらに従うしかなかった。
そして今、
アリザ「んっ、んむぅぅ!」
私の口には布が回されていて声がでない。
手足も拘束されている。
物置のような部屋に一人、
幸い視界は開けている。
しかしレインは別の場所へ移されてしまい、
安否が確認できない。
………私一人なら、どうにかなるかもしれない。
でも、
レインを、姉様を見捨てることは出来ない。
『兄様ぁぁあっ───!!』
未だに忘れられないあの夜のことを思い出す。
笑って炎の中に消えてった兄様を……
“ハンター”
その単語を聞くだけでゾッとする。
また、
あの日のような思いをするのだろうか?
────────────────────────────太宰治side
喫茶店に入ってきた少女を見た、
一瞬中也の顔が浮かんだのは気のせいだ。
彼女の目は私を見たからか赤く染まった。
…………っ……異能力?
レインちゃんと知り合いらしかったので、
とっさにレインちゃんを眠らせ人質にとる。
すると少女は大人しく捕まってくれた。
携帯を手にすぐさま連絡を取る。
太宰「与謝野先生──迎えに来てくれないかい?」
与謝野『何だい急に?怪我かい?』
太宰「知り合いが倒れてね、訳ありなんだよ。」
与謝野『わかった、待ってな!』
乱歩「それでどうするの?」
太宰「レインちゃんは探偵社の医務室へ、この少女は探偵社の……………空き部屋かな?」
乱歩「僕は面倒臭いから運ぶの手伝わないからね!」
太宰「わかってますよ。」
与謝野先生はすぐに来て、
レインちゃん達を運んでいった。
─────────────────────────────与謝野先生side
黒髪の女性はベットへ運び、
茶髪の少女は太宰の自宅へ運ばれた。
『……何でそっちの少女はお持ち帰りなンだい?』
『……………こっちの子には情報を吐いてもらう。』
気になって、
かなり詳しく黒髪の方を診察した。
外傷無し、
その他異常無し、
偶然にも、
調べた口元から“睡眠薬”が検出された。
………訳有りねェ?
──77話
77話 太宰治、噛み合わない話。→←75話 中原中也、行方不明者は。
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作者名:つんつん | 作成日時:2017年10月1日 10時