75話 中原中也、行方不明者は。 ページ31
無事に退院して、
自宅に帰ってきた日だった。
久々の酒に酔い始めた頃、
俺を呼ぶ声が聞こえた。
「───ラル様。」
中也「あ……………?」
声のした方……窓の外を見ると、
血族だったゼカルがいた。
中也「おまっ、ゼカル!?」
窓を開け、
部屋に入れてやるとそいつは息が切れていた。
ゼカル「ハァハァ…ラル、様じゃ、なくて……………ゲホッ」
中也「中原中也だ。とりあえず落ち着け、どうした?」
……………あ、名前、訂正しなくてもいいンだったな。
……………マァいいか。
ゼカル「中也様………お嬢様…アリザを見かけませんでした?」
中也「リザか………?いや、ゼフェル以来会ってねェ。」
……………そういや、ゼフェル来たんだったな。
ゼカル「…………。」
中也「ン?どうした?俺の顔に何かついてるか?」
ゼカル「…………いえ、何でもないです。そうですか、お嬢様は来てないと。」
ジッと俺の顔を見つめるゼカル、
…………変な奴。
中也「リザがどうしたンだ?」
ゼカル「…………行方不明なんですよ。」
中也「行方、不明…………?」
ゼカル「もしかしたらとここへ…………」
ピンポーン、
インターホンの音──来客だ。
ゼカル「どうぞ、でてください。」
中也「あぁ、悪ィな。」
ドアを開けると、
焦った顔のユキがいた。
ユキ「中也っ、レインちゃん来てない?」
中也「レイン?来てないな、暫く会ってねェ。」
ユキ「レインちゃんが行方不明なんだッ!」
中也「ハァッ!?レインもか?」
ユキ「レインちゃんもって他に誰が?」
中也「リザ……妹だ。」
ユキ「ぶっ!?妹いたの!?」
中也「義理の、な?」
背後に気配、ゼカルだ。
ゼカル「それは気になります。お嬢様だけでなくレインもとは………事件性がある。」
ユキ「あっ、この前の…………」
ゼカル「ゼカル・レミナスです。以後お見知りおきを松岡ユキさん。」
ユキ「あー、気になるけどレインちゃんと妹ちゃん探すの優先にするよ!」
中也「そうしろ。ゼカル、レインもとなると俺も協力する。」
ゼカルは俺を見て、
一瞬迷った様にした。
ゼカル「…………来てくれるのなら心強いですが、吸血鬼が絡んでくるかもしれませんよ?」
中也「ハッ、どうせ見ていたンだろ?俺がフランを倒すところを、そんな心配今更だ。」
ゼカル「本当にあなた様は………わかりました手伝ってください。」
こうして、
事はどんどん大きくなっていく。
──76話
76話 アリザ、ハンターと赤。→←74話 レイン、不意打ちの罠。
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作者名:つんつん | 作成日時:2017年10月1日 10時