47話 中原中也、勘違いと思い込み。 ページ2
………どういう状況だ？
回りを見渡すと、
レイン、
ユキ、
アリザ、
ミオウ、
ゼカル、
それと謎の男。
みんな何を言っていいのかわからず沈黙が続く中、
始めに言葉を発したのはレインだ。
レイン｢えっと！何位だかわからないけど…始祖さん、その資料返してください！｣
謎の男に向かって手をつき出した。
？？？｢………ああ、これ。キュラル殿に会えたからもう返すよ。｣
レインが男から資料を受け取った。
…………いや、どういう関係だよ？
？？？｢にしても、キュラル殿は流石ですね！いやあ、僕……てっきり火に焼かれてしまったのかと……………｣
中也｢……………だ。｣
？？？｢すみません、何か言いました？｣
中也｢だから、手前ェは誰だよ！！！｣
俺の前世の血族(？)たちはどうやら顔見知りらしい。
ミオウ｢こじれてますね。｣
ゼカル｢勘違いと思い込みが…………｣
アリザ｢ゼフェル様は未来しか視えないからよ。｣
ユキ｢えっと、話についていけない………｣
溜め息をついたユキに、
男は鋭く目を光らせた。
ユキ｢………っ！？｣
ドスッ、
ユキが男の手刀によって気絶した。
一瞬だった。
？？？｢人間に聞かれてると話しにくい。｣
ミオウ｢失礼ですが、ゼフェル様。｣
ゼフェル(？)｢ん、何？｣
ミオウ｢ラル様は……あの日、死にました。｣
ゼフェル(？)｢……………ん？ちょっと待って、今目の前にいる彼は？｣
ミオウ｢ラル様の………生まれ変わり………でしょう。｣
ゼフェル｢…………つまり？｣
ミオウ｢あなたの事はおろか、私達血族の存在でさえ覚えていません。｣
ゼフェル｢………え、えぇぇぇっ！！！｣
────────────────────────────引続き、中原中也side
ミオウの説明を聞いて勘違いが無くなったゼフェルについてアリザからいろいろ聞いた。
中也｢成る程な………この男、ゼフェルは前世の俺と同族だった訳か。｣
レイン｢気になるのは、何でゼフェル様は今頃中也をたずねてきたか。｣
ゼフェル｢“様”何て付けなくていいよ。実は、キュラル殿には謝りたいことがあって………｣
中也｢謝りたいこと…………？つっても俺は何も覚えてねェぞ？｣
ゼフェル｢そこ、なんですよね…………｣
ゼフェル・カラルの言葉が、
虚しく宙に消えた。
──47話
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作者名：つんつん | 作成日時：2017年10月1日 10時
