♪79.悲しき過去 ページ40
小野side
これはAちゃんが来る何年も前の話・・・
神谷「小野くん!そろそろ行くよ!」
小野「あ、はーい!」
その日は、東の国の王子に招かれた。
当時の俺は、王子になったばかりで何も
分からない状態だった。その時、東の国の王子に
東王「今度俺の国で祭りがあるんだけど来ない?
その時にでも俺が普段どんなことを
しているかとか教えてあげれるよ。」
と声をかけてきた。
今のままだと普通にいい人だ。
ちゃんと丁寧に説明してくれたし国も
案内してくれた。
皆があの人のことを慕っていた。
皆が笑顔で俺が見る限り不満を持っている人は
いなかった。
小野「あの」
黒也「黒也。」
小野「え、」
黒也「俺の名前。ずっと「あの」とか「その」だったでしょ?」
小野「あ、じゃあ黒也さんで。」
黒也「うん。俺もお前のこと小野って呼ぶよ。」
小野「はい!」
いい人だと思った。
小野「ここはいい国だね〜」
神谷「そうだね、小野くんもこんな国になれるように努力してもらわないと。」
小野「う〜ん…頑張るよ!」
神谷「頑張るのがあたりまえ。」
小野「あはは…」
神谷「さてと、じゃあ僕は自分の部屋に戻るよ。」
小野「は〜い。じゃあまた明日♪」
神谷「ん。」
神谷さんも部屋に戻り、俺は寝る準備をしようとした時。
ドン!
少し遠い所から壁を殴った様な音が聞こえた。
小野「…なんだろ。」
気になった俺は音がした方へ向かった。
ドン…………ドン………ドン……
次第に音ははっきりと聞こえてきた。
(なにかあっても魔法でなんとかすればいいよね。一応構えておこう。)
音のする場所に着くと一つの部屋へとたどり着いた。
そこは他の部屋とは違い、とても嫌な雰囲気が
漂っていた。勝手に入ってはいけないと
思いながらも入ってしまうのが人間というもの。
扉を開け部屋に入ると…
小野「なに…これ・・・」
俺の目に移ったのは…
無数の死体だった………。
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作者名:八雲橙 | 作成日時:2018年11月18日 0時